こんにちは
クローバーです^^
今回はドラッカー学会共同代表の佐藤等氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集:マネジメントに欠如してはいけない「真摯さ」です^^
【目次】
マネジメントは真摯さの欠如は許さない
・日本人なら誰でもハッとさせられる言葉に「真摯さ」があります。英語でintegrity。翻訳者の上田惇生先生の名訳です。
「真摯さはごまかしがきかない。一緒に働けば真摯であるかどうかは数週間でわかる。部下たちは、無能、無知、頼りなさ、不作法などはほとんどのことは許す。しかし真摯さの欠如だけは許さない」そして、そのようなものを選ぶマネジメントも許さない」(『現代の経営』)
・真摯さのない者は、マネージャーに就けてはならない。重い言葉です。この組織ではこんな人が評価され昇進していくという強いメッセージとして伝わるからです。
それゆえ真摯さを欠くマネージャーは組織を破壊します。逆に昇進人事はよき組織風土を築くための重要な機会となります。
・経営者をはじめとしたマネージャーが真摯さを身につけていることは、マネジメントの礎といっても過言ではありません。では真摯さとは何なのでしょうか。ドラッカーはいいます。
「真摯さの定義は難しい。だが。マネージャーとして失格とすべき真摯さの欠如を定義することは難しくない(『マネジメント』)」
人の強味よりも弱みに目を向ける者、何が正しいかよりも誰が正しいかに関心を持つ者、自らの仕事に高い基準を設定しない者、部下に脅威を感じる者、実践家ではなく評論家。ドラッカーが示した真摯さの欠如を示す典型例です。
・言葉では説明しにくい真摯さも一緒に働けば数週間でわかるといいます。さらにドラッカーは、真摯さの有無を知るため「彼の下で自分の子供を働かせたいと思うか」というシンプルなテストを示しました。定義できずとも判断基準となります。
機能と尊敬心
・古来統治のためには「機能」と「尊敬心」が必要だといわれてます。機能とは、統治の仕組みのことです。また「尊敬心」とは、指導者などに対して生まれるもので、皇室や王室の存在はその典型といわれています。
ひるがえって昨今の組織のガバナンスに関する議論は、機能面ばかりに焦点を当てられ、「尊敬心」の部分が大きく欠けているように感じられます。
・「尊敬心」の基礎にあるもの、それは経営者以下すべてのマネージャーが有すべき「真摯さ」なのではないでしょうか。機能中心のガバナンス議論も必要ですが、前提となるマネージャーの資質の欠如やマネジメントの不全を嘆くべきです。
・本来、コンプライアンスは、誰も見ていなければ赤信号の横断歩道を渡ってしまうような順法精神を欠く人間にだけ必要な言葉です。コンプライアンスをいくら叫んでも良い組織はできません。そこには最低基準を守るという意味しかないからです。
・マネジメントとは、他者をコントロールすることでも支配することでもありません。
「そもそも自らをマネジメントできない者が、部下や同僚をマネジメントできるはずがない。マネジメントとは、模範となることによって行うものである(『経営者の条件』)」
必要なのは模範となるという覚悟です。尊敬心そこから生まれるのです。
マネジメントに不可欠な優れた組織の文化
・マネジメントに不可欠なのは、「優れた組織の文化」です。それは最低基準を守るのではなく。最高を目指す姿勢です。
・組織の文化は、日々の活動や行動の積み重ねによって醸成されます。一朝一夕にはできませんが、行動を起こさなければ形成されません。それは行動規範となり、経営者や働く者が替わったとしても文化として残るものです。
「優れた文化を実現するために必要とされるものは行動規範である。強みの重視であり、真摯さの重視である。正義の観念と行動基準の高さである(『現代の経営』)」
・真摯さは、優れた組織の文化の基礎を形成する大切な要素です。
integrity(真摯さ)は、integration(統合)と同じ語源の言葉です。これは、真摯さが全人格的な概念であることを意味します。
真摯さを身につけるには
・唯一学ぶことも習得することもできない真摯さをどうやって身につければいいのでしょうか。
学ぶことができないということは、後天的に外から獲得するものではなく、自分の内面にある善きものを磨きだすことを意味します。マネージャーになるまでに練磨しておく必要があります。
・integrityは誠実とも訳されます。誠実は古来聖賢が最も大事にしてきた最高の徳目です。徳は天性ではありません。修養の中で育まれ醸成されていくものです。一人ひとりが心を磨き、性格を練りあげ、人格を向上させることです。
「学問の要訣はただ八箇の字にあり。徳性を涵養し、気質を変化す」
明の儒学者呂新吾の至言です。
仕事をとおした修養によって範となることで真摯さという不可欠の資質を磨いていきたいものです。
終わりに
私自身、マネジメントをする立場になってそこそこ年月が経ちましたので、後任のマネジメントを育てる機会も多くありました。
やはり、今思い返してみると周りの従業員とうまくいかず自分自身が離脱したり、反対に周りの部下となる従業員たちが次々に離脱していくマネージャーには「真摯さ」が足りてなかったように思います。
「足りてなかった」というよりも、そもそも備わっていなかったとさえ思う人もいましたが、そのような人物は本来であればマネージャーのポジションにすべきではないと改めて考えさせられます。
実際には限られた人間の中でマネージャーを育成しなければならない立場の場合も多々あると思うので難しいとは思うのですが(私がそうだったので・・・)「真摯さの重要性」を忘れずにいたいものですね。