今回は「ドラッカー経営学」から
「自己実現のためのドラッカーの6つの習慣」の話をして行きます。
【目次】
自己実現とは
自己実現とは簡単に言えば「なりたい自分になる」とか「努力して理想の自分の姿になる」ということです。よく「がんばり過ぎない」とか「がんばらなくて良い」というような風潮もありますが、周りが理想の自分になるためや、自分の目標に到達するために頑張っている時に「がんばらなくても良い」というのはずいぶんのんびりした話だと思うのですが、どうでしょうか。
もちろん、何の理想もなく、なりたい自分もなく、達成したい目標もない生活を送っている人であれば、そののんびりした感じも良いかも知れませんが「夢」「目標」「理想」などがある人であれば、そののんびりした感じが続く環境では難しいかも知れません。
そして、ここで重要な事は「ムダに頑張る」「無駄な努力をする」という事ではなく1日24時間しかない時間を使って「より効率よく頑張る」という事なのです。
自分で成長する力を身に付け、差別化を図る
一般的に会社では働く人たちの多くは自分たちが成長して行くための事は会社が用意するものだと勘違いをしていることがあります。確かに人事権などは会社や上司が持っている場合もあり、行くべき研修などを会社から斡旋されたりすることもあります。ですが、それだけでは周りからひと際目立つような成長を得ることは出来ないでしょう。
中には、会社から提供されたものや、その場の環境だけで目覚ましい成果を出す人もいますが、それは誰もができるワケではありませんし、もしかしら、見えないところで努力をしていたのかも知れません。私の知り合いにも成績優秀者の中で希望者は社費でアメリカの有名大学院でMBAを取得できるチャンスがあるという外資に努めている人がいましたが、その人もそのチャンスを手に入れようと睡眠時間や余暇を削って塾などに通っていました。その人は「それでも周りの人たちと同じくらいの努力のレベル」と言っていました。
周りも懸命に努力をする環境で「差別化」が図れたのであれば、充実感や自身が生まれるでしょう。それが生まれたのであれば、充実した人生を得られ、人生そのものもポジティブな方へ変えて行く事が出来るのです。
差別化を図るには
先ほど、私の知り合いの話をしましたが、周りも凄まじい努力をしている環境下であれば、「自己実現とは」の項目でもお話しましたが「無駄な努力をしない」という事が大事になります。
分かりやすく言えばプロスポーツ選手が試合に勝つために努力をするのは当たり前の事なワケです。プロスポーツ選手であれば、それこそ「結果がすべて」ですので、そこに言い訳は通用しません。ですから懸命に「試合に勝つための努力」をするワケです。それを極端な例えですが「異性に人気が出る努力」や「タイピング速度が速くなる努力」をしていたのでは、そのスポーツで生き残って行く事は難しいでしょう。ですから、「成果を出すための努力」をして行く事が重要になるのです。
1、何を行うべきかを決める
2、優先する事、集中することを決める
3、自分の強みを活かす
ということを明確にして行く事が重要になるのです。
まず最優先すべきは「あなたの価値観」です。先ほどのスポーツ選手の話で言えば、「そのスポーツでプロになりたい」と思い「プロになる!」と決めたのは、その人の価値観ですから、そのスポーツで一旗揚げたり、スーパースターになることを夢見て、努力することは、その人にとって楽しい事であるので人生も楽しくなるでしょう。もちろん、練習などの努力自体は苦しい事も多いと思いますが、「試合に勝つ」「脚光を浴びる」などの充実感を得られる事の方が勝っているということです。
まず「人生が楽しい」と思える価値観を見出すことができる方向性を定められたら、自己実現のために行動を起こすワケですが、そこで重要な事は「強みを活かす」ということです。確かにウィークポイント(弱点)の克服も大事なのですが、まず強みを活かすことによって「差別化を図る」ということが大事になるのです。
自己実現のためのドラッカーの6つの習慣
ドラッカーが「知の巨人」「マネジメントの発見者」と形容されるようになるまでの「6つの習慣」について話して行きます。多くの人は偉人や成功者と自分を比べて「自分の方が圧倒的に下」と考えます。確かに偉人や先人、成功者をリスペクトするのは素晴らしい事ですが、「自分が下」と決めつけることは自分の才能を過小評価してしまうことになりますので、「自分の方が格下」と決めつけずに先人たちの行動を知ることで、自分も同じような成果を得られると信じて行動することが大事なことです。
1、【ビジョンと目標をもって行動する】
ビジョンや目標を設定することはとても大事であることは多くの人が「言葉として」知っていると思います。ですが、そのうちのほとんどの人がビジョンや目標を設定することなく過ごしてしまいます。もちろん、会社の売上目標やなどはあると思うのですが、それはあくまで会社の売上目標やビジョンであって、あなた自身を成長させるものではありません。ですから、まず「あなたのビジョンや目標」を設定することです。
なぜ、これが重要な事かと言いますと、あなたがビジョンを設定することによって「現在とのギャップ」が生まれてくるのです。そして「そのギャップを埋めていくための努力」を見出すことが出来ますので、かなり効率が良い努力ができるということです。そして、例え一度や二度の努力でうまく行かなくてもビジョンと目標を求め続けて行く事で、確実に成長することができますし、自己実現に向けて確実に前進している事になるのです。
2、【1つの仕事の集中する】
仕事をする場合にいろいろなことを同時進行しようとする人もいます。それがうまく出来るような人もいますが、「やるべき事」を明確にして「優先順位をつけて」1つずつ片付けて行くほうがより速く、より良い仕事が出来るのです。
ドラッカーも一度に1つのテーマを決めて勉強する方法を取ることによって「知の巨人」と形容されるようになったそうです。私自身、以前は一度にいろいろなことをする事が多く、半分くらいは中途半端で終わることが多かったのですが、ドラッカーが「1つの事の集中して勉強する」という方法をしていたと知り、一つに集中するようにしています。
3、【定期的に検証と反省を行う】
ドラッカーが若い頃、新聞記者として働いていた時の上司がヨーロッパでもトップクラスのジャーナリストだったそうです。その上司に叩き込まれた方法が、次のようなものだったそうです。
・毎週末、一週間の仕事ぶりについてその上司と話しあう
・新年と6月には土曜日の午後と日曜日を使って半年間の仕事を話しあう
という事でした。
また、半年ごとの話し合いでは
1、すぐれた仕事
2、一生懸命にやった仕事
3、一生懸命にやらなかった仕事
4、お粗末な仕事
に関して評価をしたりしたそうで、次に次の半年間で
1、集中すべき事は何か
2、改善すべき事は何か
3、勉強すべき事は何か
ということを決めて行ったそうです。
それによって定期的に自分の仕事を振り返り、検証することでさらなる向上が図れるのです。よく「週次報告」「月次報告」をしていることも多いと思いますが、先ほど挙げたような項目などについても自分自身で振り替えてみると良いですね。中には「定量的なモノだけで良い」としている所もありますが、せっかくの向上のチャンスを逃している事になるかも知れません。
4、【新しい仕事が要求するものを考える】
人は今までうまくやってきた事や出来てきた事などを継続してやりがちです。確かに同じ仕事で同じ成果を上げるのであれば、同じようなやり方はとても有意義だと思います。ですが、「求められるもの」が変わる場合は仕事に対しての「考え方、方法、手段」などすべて変わります。
ですから、「新しい仕事が求めているモノ」を確認し、それを「これからの自分の仕事成果」と定義して、仕事に取り組む事が重要になるのです。
簡単に言えば「新しい仕事が要求するニーズにこたえる」ということです。
5、【期待値や行動を書き留めておく】
何か重要なものを決定する時、あらかじめ目標を設定することです。そうすることで「目標(期待値)」と結果を比較することができます。
そうすることで
・自分の強みや自分の出来る事
・何を学ばなければならないのか、どのような癖があるのか
・どのような能力が不足しているのか
ということが分かり、「自分の強みは何か」「その強みをどのようして更に強化して行けるか」「自分の弱みややってはいけない事は何か」などを知ることができます。それが成長するためには欠かせないものなのです。
6、【自分の強みを知り、それを活かす】(成果を上げる原則)
1から5まででお伝えした事を習慣にすることで、「成果を上げる原則」を身に付けることができます。その原則は以下の7つになります。
1、強みに集中する
2、更に強みを伸ばす
3、知的傲慢を正す
4、悪い癖を直す
5、人への接し方や対処の仕方を改善する
6、成果が上がらない事には手を付けない
7、努力しても並みにしかなれない分野に無駄な時間は使わない
という7つになります。
ドラッカーは「強みを活かす」ということを一貫して伝えていましたが、それが「成果を上げる」ために重要なものの一つなのです。
今回の内容をくり返しお読み頂いてあなたの自己実現にお役立ていただけたら幸いです。
今回の動画は道真公をお祀りし、「学問、出世」などのパワースポットで有名な亀戸天神の動画です^^
ご覧いただいたすべての人が道真公のような素晴らしい人物になれますように♪