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経営戦略【ドラッカー経営学】

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こんにちは

クローバーです^^

 

今回は「経営戦略」の話を「ドラッカー経営学」という本を題材に話していきましょう。

 

【目次】

 

 

 

経営戦略とは何か【選択と集中】

 

「経営戦略」という言葉を聞いた事はあると思いますが「何もってそう言うのか」と聞かれるとなかなかハッキリした回答が出来ないこともあると思います。いろいろな定義や考え方があるかも知れませんが今回の話の題材としている「ドラッカー経営学」では「将来どのようになるために、今日やらなければならない行動を決める事」とされています。「将来の行動を決める」と思われがちですが「将来の行動を決める」という事ではなく「今日やらなければならない行動」を決めることが「経営戦略」という事になるのです。

 

「戦略」というのは「競争優位性を出すために、たくさんある事業の中から特定の事業を選び出し、その事業に経営資源を集中的に投入すること」とドラッカー経営学の中には記されています。この「経営資源を集中的に投入する」という事が大事なことになります。経営資源はかつては「ヒト、モノ、カネ」と言われていましたが、昨今では「情報、時間、知的財産」を入れて「6つの経営資源」と言われています。

その「ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産」は無限にあるモノではありませんし、これらが十分有り余るほどある。という企業はほとんどないでしょう。ですから「限りある経営資源を有効に使う」ために「集中して投入する」という事なのです。

どの事業にするかという事もあり「選択と集中」という言葉がよく使われています。

 

戦略の前提と3要素

 

先ほど「選択と集中」という事をお話しましたが、その「選択と集中」の前に前提として検討しなくればならないことがあります。それは以下の通りになります。

1:経営環境

→どのようなビジネスチャンスがあるか

2:経営理念(目的や使命)

→どのようなチャンスを対象とするか

3:自社の強み

→どのようなチャンスであれば優位に展開できるのか

という事を分析することによって「取り組むべき事業」を決定していきます。

「前提として」となりますので、「経営環境」「経営理念」「自社の強み」をそれぞれ別に考えるのではなく「3つが合致するもの」を導き出して「取り組むべき事業」を決定していくのです。

 

また経営戦略を構成する要素は3つあり「市場」「商品」「流通チャンネル」の3要素で構成されています。これを分かりやすくすると以下のようになります。

1:市場

→誰に

2:商品

→何を

3:流通チャンネル

→どの様に提供するか

という事になります。

 

この3つの要素を「現実に合っているか」「3つが相互に合致しているか」という「有効性」をチェックします。どんなに優れた商品を開発、作成しても現実的に使い道がないモノであれば戦略自体が間違っていたことになってしまいますのでこれらの「有効性のチェック」が必要になります。

そして有効性が分かり、実行していく時には「戦略が現場の社員にまで周知徹底されているか」「戦略の有効性を定期的に検証されているか」という事が重要になってくるのです。

店舗レベルでも中間管理職レベルだけが知っていて主に顧客と接する店舗スタッフが戦略について理解していない。という事が良くあります。このような場合、どのような素晴らしい経営戦略を立てたとしても「絵にかいた餅」という事になってしまうのです。そのような事からも「現場の社員まで周知徹底されている」という事が重要になるのです。

 

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セグメンテーション(セグメント)とポジショニング

 

よく言われる例えですが「日本で2番目に高い山を知っていますか?」と尋ねると、多くの人が答えることはできません。正解は「北岳」といって山梨県の南アルプス市にある山で標高3193メートルの山です。反対に「日本で1番高い山は?」と聞かれたら小学生や園児さんでも知っています。

何が言いたいのかと言いますと、先ほどの「競争の優位性」を持ち、「小さな領域でも良いので、その領域でトップになる」という事が大事という事なのです。「日本で1万高い山」は園児さんや小学生でも知っていますが、「日本で2番目に高い山」は多くの人は知らないのです。まして「3番目に高い山」「4番目に高い山」・・・となればなるほど、知っている人が少なくなっていくのです。ですから「小さな領域でもトップになる」という事がいかに大事かお分かりいただけると思います。

 

では「トップになる」ためにはどうしたら良いのかという事になりますが、そこで重要になるのが「市場を小さくする、細分化する」という事になります。それを「市場の細分化(セグメンテーション)」と言います。よく「セグメント」という言葉を聞くこともあるかと思いますが、「細分化(区分け)」という意味になります。

 

例えば、ラーメン屋さんを始めたとしましょう。よくありがちなのは「地域1番店」というフレーズが多いと思います。有名店の「のれん分け」などでラーメン好きの人たちから注目されているという場合は別ですが、自ら立ち上げたラーメン屋であれば、オープン直後は知名度がほとんどありません。そこで「セグメンテーション」をしていきます。

 

「外食産業全体」で言えば、そのラーメン屋は「存在感すらない」というポジションになります。その次の「ラーメン業界」で細分化(セグメンテーション)していくと「ほとんど目立たない」ポジションになり、「都道府県別ラーメン」で細分化して「少し存在感が出てくる」というポジションになり、「市区町村別ラーメン」での細分化で「上位に入れる」となり「市区町村別とんこつラーメン」の細分化で「ナンバーワンになれる可能性がある」というポジションになるのです。

 

そのように「細分化」していくことを「セグメンテーション」と言い、細分化した中の「市場地位の決定」を「ポジショニング」と言います。

そのように細分化した市場で「強み」を発揮することで大企業ではなくても存続することが可能なのです。

 

競争戦略

 

先ほどの「セグメンテーション」をして「ポジショニング」した市場地位で「強み」を発揮して頭角を現してきたのであれば「競争戦略」という戦略の必要があります。「競争戦略」というのは一言で言えば「市場全体のトップを狙う戦略」です。その戦略には3種類あり、以下の3つになります。

 

1:総力戦略

会社の経営資源(ヒト・モノ・カネ⇒現在では情報・時間・知的財産)のすべてをつぎ込んで市場のトップを狙う戦略。「社運をかけての戦略」と言ったりするのが、この戦略になります。

失敗した時のリスクが高いため創業まもない会社などを除けば、おススメではない戦略です。例えば、アサヒビールやトヨタ、ソニーなどの世界的な大企業が「イチかバチかの勝負」をすることは、失敗した時のリスクを考えれば、まずあり得ないでしょう。

 

2:創造的模倣戦略

技術志向の会社が出した新商品を、市場志向で創意工夫し、商品を改善・改良したりします。「新商品」の開発・研究には莫大な資金が掛かることも多いですが、それらの開発・研究費が掛からないうえに「市場」もある程度見えているので有利な展開になります。

大概、出たばかりの新商品というのは改善の余地がありますので、改良・改善を加えることで成功の可能性も十分に高いのです。パソコンやモバイル、テレビなどの電化製品などは分かりやすいのではないでしょうか。現在の商品は改良・改善され、数十年前のパソコンやモバイル、テレビなどは比べ物にならないのは分かるでしょう。

 

3:企業家的柔道戦略

「柔道」というのは私たちがイメージする、いわゆる「柔道」の事です。他社が開発したけれど放置している技術を活用したり、手薄になっている市場を抜け目なく奪い取ったりする戦略で、他の戦略よりもずば抜けてリスクも低く成功する確率も高い。と言われています。中堅規模以下の企業には最適です。

この戦略で有名なのは当時「弱者」の立場であった「ソニー」や「セイコー」など日本の企業がその柔軟な思考で欧米企業を打ち破っていった戦略でもあるのです。

 

 

 

ニッチ戦略

 

言わずものながな、世の中には「大企業」もあれば「零細企業」や「個人商店」もあるモノです。ですから「すべての産業や市場が大企業が占めている」というワケではありません。単純に大企業が「その市場に投資してもメリットがない」とか「リスクの方が大きい」という市場などもあるでしょう。そのように「大企業=強者」とするのであれば大企業との競争を避ける戦略と言えます。事業規模の拡大には制限がありますが「安定した利益」が期待できるのです。

「ニッチ」というのは「小さな隙間」という意味ですので、大企業が「目立つ存在」として標的にされますが「ニッチ戦略」の場合ですと成功しても小さな成功になりますので良い意味で目立たないので標的にされませんし、参入企業も少ないのです。

 

ニッチ戦略には3つの戦略があり、

1:関所戦略

「絶対に必要」なのですが「非常に市場規模が小さい」「参入するのに魅力がない」というような領域を市場とする戦略です。

事例として知られるのは「油井(ゆせい)」の火災防止装置を開発したメーカーです。「油井(ゆせい)」というのは油田で原油を採掘する井戸の事で、この火災防止装置は採掘費用よりも圧倒的に安価であるために他のメーカーは参入の魅力に乏しいですし、仮に参入企業が増えて「油井の火災防止装置」が更に価格が下がったとしても「火災防止装置の価格が下がったから油田を掘ってみよう!」と思う人はまずいないでしょうから「油井の数」が増えるワケではないです。

 

2:専門技術戦略

「ある産業の創生期」に、付属部品などの必要な技術を中心に事業を構築する戦略で「新しい産業、習慣、市場」が生まれた時に可能な戦略です。そのため、「技術だけではなくタイミングが大事」という事を言われています。

例えで言えば、「自動車の電気系統のメーカー」などは「自動車のメーカーよりも数が少ない」と言われています。

 

3:専門市場戦略

「2」の専門技術戦略との違いは「2」が商品やサービスの元となる「技術」を中心にするのに対し専門市場戦略は「市場に関する専門知識」が中心になり「その市場に必要なものは何か」からスタートするのです。

 

これらのニッチ戦略を活かすことによって大企業との競争を避けて安定した利益を獲得していくのです。

 

今回の動画は「戦略的に勝つ」という意味もあり、「金運・勝運のパワースポット・新宿諏訪神社」の動画です^^

 


【金運・勝運のパワースポット】新宿諏訪神社

 

ご覧いただいたすべての人に幸運が訪れますように♪