こんにちは
クローバーです^^
今回は「ドラッカーのマネジメントがわかる本」を題材にして「利益と顧客と事業」の話をしていきたいと思います。
【目次】
利益とは
一般的に「利潤の追求」は「企業の唯一の目的」と考えられています。ですが、ドラッカーは企業の第一の目的は「顧客の創造」です。
では、ドラッカーは「利益」というモノをどのように考えているのでしょうか。
ドラッカーは「4つの点」から定義しています。
1:成果を判断するための基準
⇒企業の目的が「顧客の創造」なので、その目的をどの程度うまく行っているのかを判断する基準としての見方です。利益が出ていなければ、何かを変えて、さらに成果が上がっているのかを測定することが必要です。利益の出ていない商品、サービス、施策などを続けていても「顧客の創造」には繫がらないでしょう。
2:将来的なリスクを回避する保険
⇒企業が将来的に顧客にニーズに対応していくために不確定要素というリスクを避けるための「保険」という事です。
3:良い労働環境形成の原資
⇒経営者やトップマネジメントの人であれば、これは良く分かるのではないでしょうか。心ある多くの経営者やトップマネジメントは自分の利益よりも会社の発展や従業員への還元、顧客への還元を考えます。私自身も出会った方々の多くはこのようにおっしゃっていました。ですが「利益」が出ていない事には会社が黒字化になることはなく、重要な経営資源の一つ「カネ(資金)」がない事には従業員や顧客への還元や環境改善もできませんので、そのために「利益」が重要になるのです。
4:社会サービスの社会資本の充実
⇒企業が「社会貢献」をしていくためは「利益の充実」が不可欠です。自社が資金繰りで厳しい状態の中では充実した社会貢献は難しいでしょう。
このように企業自身が将来のリスクを回避して、継続的に活動でき、且つ社会貢献ができるための「原資」を「未来へのコスト」としてドラッカーは「利益」に対しての立場としています。企業が「利潤追求」することは経済活動や社会的な意義もありますので、決して悪いことではありません。ですが、ドラッカーは「利益の最大化のみが経営目的」となることに対しての警告のような立場をとっています。
「利益のみの最大化」で言えば、コスト削減や他社より安く売るために大企業が取引先に無理難題を押し付けたり、従業員に対して厳しい(時には過酷な)ノルマを課したり、社会貢献とは真逆に公害を起こしたりなどし続けていれば、それらの企業はいつしか社会から取り残されてしまうかも知れません。実際に、そのように「利益のみの最大化」をしてしまう事で失敗してしまう企業が後を絶たいのも事実と言えるでしょう。
自社の事業を知る
そのように「利益のみの最大化」を考え、実行してしまう事によって失敗してしまう事がないようにしていくには「自社の事業を知る」という事はとても重要なことになるのです。多くの企業には「使命」があるハズです。先ほどの利益に関しての部分でもありましたが「社会貢献」などに対しても使命もあるでしょうし、顧客に対しての使命もあるでしょう。そのように「自社の使命は何のか」という事を理解しておくことはとても大事なことになるのです。
もし、「自社の使命が何なのか」という質問の回答が分からない、または決まっていないという場合には「どうのような分野で顧客のニーズを満足させるのか」という事に対しての回答が「自社の使命は何のか」という事に対しての回答になるでしょう。
例えば、同じ「飲食店」という場合にしても「一般的な家庭や家族を満足させる」という企業と「豊かな層の顧客を満足させる」という場合にはコンセプトから違うワケです。そのようにして「どのような分野で顧客のニーズを満足させるのか」という事は自社の使命を理解するうえでも重要な要素になるのです。
このようにして自社の使命や「自社の事業は何なのか」という事を理解しておくことは「事業の将来や未来」を考えるうえでも大事なことになるのです。
例えば「自社の事業はこれからどうなるのか」と考えた時に、それに対しての回答がない事は下手をしたら時代の流れに流されてしまいます。より精度を高めると「自社の事業はこれからどうなるのか」というのではなく「自社の事業はどうあるべきなのか」という事を固い信念がある回答が必要なのです。
「我々の事業は何か?」「我々の事業は将来どうなるのか?」「我々の事業は何であるべきなのか?」という3つの質問に対して答えることが「自社の定義」であり、「使命の明確化」という事になるのです。
顧客からスタートする
ドラッカーは「顧客からスタートすることが大前提」だという事を「事業の定義」に対して説いています。
これは「顧客が得る満足」によって「事業が定義される」という事なのです。企業が提供する製品やサービスは「顧客がどういったニーズを満足させるか」という事によって定義されていきます。ですから「事業を定義する」という場合には「顧客」「市場」の側から製品サービスを捉えることが不可欠になります。
簡単に言えば「事業を定義する」という場合には「企業自身」が定義するのではなく「顧客」や「市場」が定義するという事になるのです。
また「顧客が定義する」には「顧客は誰なのか」「顧客はどこにいるのか」「顧客は何を買うのか」「顧客にとっての価値は何か」という事を明らかにしなくてはいけません。この4つの問いに答えることは自社の定義を明確にできるという事であり、「顧客について知る」という事がスタートなのです。
今回の話では「利益」では「利益の最大化」だけを目的にせず「成果のバロメーター」「将来的な保険」「環境改善の原資」「社会資本の充実」という事を学び、自社を定義するには使命や「我々の事業は何か?何であるべきか?将来どうなるのか?」という事を明確にするという事を学び、それらの原点というべきは「顧客を知る」という事だという事になるのでしょう。アメリカの自動車メーカーのGM(ゼネラルモーターズ)は、その代表車でもある「キャデラック」が輸送手段ではなく「ステータス」として顧客に購入されている事に気が付きました。そこで「ステータス・シンボル」として販売することで低迷していた売り上げを立て直したのです。
先ほども同じ「飲食店」でも「一般家庭向けの商品やサービス」を提供する企業と「豊かな層の顧客のニーズを満足させる」企業とでは「顧客の求めるニーズ」が違います。それを知ることによって自社の事業の定義などが分かってくるのです。
という事で今回はこのあたりで失礼します。
今回の動画は開運や縁結びのパワースポットの氷川神社(板橋区・東新町)の動画です^^
ご覧いただいたすべての人に幸運が訪れますように♪