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ドラッカーの目標設定【経営資源・生産・社会的責任・利益】

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こんにちは

クローバーです^^

 

今回は「ドラッカーの目標設定」で「経営資源・生産・社会的責任・利益」についての目標設定の話を「マネジメントがわかる本」を題材に話していきます。

 

【目次】

 

 

 

経営資源と生産性の目標設定

 

前回の話の内容でドラッカーは「目標を設定するべき8つの項目がある」という話をしました。「マーケティング」「イノベーション」「資金と資源」「マネージャーの仕事とその育成」「一般従業員の仕事とその育成」「生産性」「社会的責任」「利益」の8項目になります。前回の話で「マーケティング」「イノベーション」の目標に関しては話をしましたので今回は残りの項目について話をしていきます。

 

ちなみに前回の話の内容はコチラです⇒ドラッカーの目標設定(マーケティング・イノベーション)【マネジメントがわかる本】 - ビジネス書籍や経営哲学や経営学などに関する話

 

経営資源と生産性の目標設定ですが、この2つはある意味では、かなり密接に繋がっていると言えます。と、言ってしまえば8つの項目すべてが繋がっているのですが^^;

具体的にどのように繋がっているのかと言いますと、「経営資源をいかに有効活用するか」という事が「生産性」に関する目標設定に大きく関わってくるからです。

 

企業が成果を上げるために必要な資源は「労働力・資本・物的資源」と言われてきました。いわゆる「ヒト・モノ・カネ」というモノになります。今の時代ですと、それに「情報・時間・知的財産」を加えますが、今回の話では「労働力・資本・物的資源」について話を進めていきます。

 

この「労働力・資本・物的資源」についても、それぞれ複数の目標設定をしてくことが重要になります。例えば「労働力」でいうのであれば、ドラッカーが「設定するべき8つの目標設定」に挙げていた「マネージャーの仕事と育成」「一般従業員の仕事と行動」などがそれにあたります。成果を上げるためには「労働力」という限られた資源を有効に活用していかなくてはいけません。

 

マネージャーが自分の仕事や使命を理解していなかったり、仮に一部で優秀なマネージャーがいても、その後継が育っていない場合には、その優秀なマネージャーが離脱した場合に極端に成果が下がることが予想されるのです。

同じように一般従業員が自分がすべきことを分かっていなくて無駄な時間を過ごしていたのであれば生産性が高まることはありません。ですから「労働力の目標設定」は重要な要素になるのです。

 

「資本」で言えば、「その運用と調達」が主な目標と言えるでしょう。「資金に限りがない」という企業はほとんどないと思いますし、それを考えることは非現実的です。「限りある資源の一つ、資金」を「どこに投じるか」という事も重要なことになります。先ほどの「労働力の育成」に投入するのか、「新規開拓」に投入するのかなど、その運用方法は多岐に渡りますので、その投じた資金に対してどのくらいの成果が上がっているのかという事が目標の設定になるでしょう。

 

「物的資源」で言えば「店舗の開発」や「原材料の調達」「売り場面積の活用」などがその目標設定になるでしょう。

 

生産性の目標設定

 

先程の3つの経営資源を有効に生かして、「高い生産性を上げる」という目標、一言で言えば「生産性の目標設定」が重要なことになります。経営資源それぞれについた目標設定と共に「経営資源全体」を通した生産性の目標設定を明確にしていきます。

 

この「生産性の目標設定」というのは実際に企業が生み出した「成果を測定する基準」として活用する事が出来ます。例えば「前月比・前年比」などの「社内比較」も出来ますし「社外との比較」としても活用できます。

そして、「正解の効果測定」の際には「総合的に見た生産性の高さ」を追求する必要があるのです。

 

 

 

社会的責任の目標

 

企業の「社会的責任」についても「目標を持つべき」とドラッカーは言います。企業の社会的責任には2種類あり、

1:企業の活動から出た発生した社会的責任

⇒例えば自動車メーカーであれば排気ガスの問題などがあります。

2:企業の活動に関わりなく社会にある問題に対する社会的責任

⇒発電所のCO2排出問題など

 

このように「社会的責任」というと何やら重苦しいイメージがあるかも知れませんが、ドラッカーが言いたいことは「社会的責任を後ろ向きにとらえるのではなく事業機会(ビジネスチャンス)として捉える」という事です。

 

例えば、先ほどの「排気ガス問題」であれば、そこから「ハイブリッドカー」や「電気自動車」が開発されているワケですし、「発電所のCO2排出問題」であれば「LED電球の開発」などに繋がっているのですから、「ビジネスチャンスと捉えた姿勢」を前提として社会的責任の目標を設定することです。

 

利益目標

 

多くの場合、この「利益目標」を第一に設定しがちですが、ドラッカーの考えでは「マーケティング」「イノベーション」「経営資源と生産性」「社会的責任」、これらの目標がすべて定まってはじめて利益に対する目標が決定できるのです。

 

「利益」には4つの側面があり

1:成果の判断基準

2:「不確定」というリスクに対する保険

3:より良い労働環境を生むための原資

4:社会サービスと満足をもたらす原資

という、それぞれの面があるのですが、目標設定に関係してくるのは2~4の3つになります。

 

企業は社会貢献に対する諸活動を賄うべきものでありますので、そのためには企業が継続して活動できる「利益」、言い換えれば「未来へのコスト」が不可欠になります。

 

 

 

8つの目標設定のバランスと優先順位

 

マーケティングやイノベーション、資源や資金、社会的責任などの目標設定を見たきたワケですが、これらは利益との目標のバランス、期間のバランス、目標間の相互のバランスを考慮する必要があります。例えば、マーケティングにしてもイノベーション、マネージャー育成にしても利益を度外視した目標や資金投資を続けていれば、当然、企業活動を継続することはできません。そこで「優先順位を付ける」という事が重要になります。

 

「優先順位」を付けたとして、それが間違っていた場合、どうしたら良いのでしょうか?と思うかも知れませんが、ドラッカーの考えでは「間違った優先順位でもないよりは良い」という意考えです。その理由は「すべての目標を同時に達成することは困難だから」です。

 

ドラッカーは優先順位をつけるコツとして「劣後順位」を考える方法を提案しています。要するに「不要なモノや重要度の低いモノから考える」というワケです。

そのうえで

①過去ではなく未来を選ぶ

②問題ではなく機会に焦点を当てる

③横並びではなく独自に方向を決める

④無難で容易なモノではなく、変革をもたらすものに照準を当てる

という事について考えるのが「優先順位を決めるポイント」だという事です。 

 

目標から行動、実行へ

 

前回の「マーケティング、イノベーションの目標」と合わせて、今回の話で「目標設定」に関して進めていきましたが、当然ですが「目標を決める事」が企業の目的、マネジメントの使命ではありません。マネジメントの使命とは「企業に成果を上げさせること」「目標達成」です。ですから、設定した目標を元に行動、実行に移していく必要があります。

 

そのためには

①目標達成のための仕事を明らかにする

②特定の人物に割り当てる

③その際の責任を明らかにする

という作業が不可欠になります。

 

繰り返しになりますが、マネジメントで重要なのは「目標設定」ではなく「目標達成」です。そのために必要なのは「責任を伴った特定の仕事」と、その実行という事です。

 

という感じで今回はこのあたりで失礼します。

 

今回の動画は「再生のパワースポット」として知られる鶴岡八幡宮の御神木の動画です^^


【再生のパワースポット】鶴岡八幡宮の御神木~Tsurugaoka Hachimangu Shrine Kamakura~

 

再生するには大きな行動力が必要になります^^

ご覧いただいたすべての人に幸運が訪れますように♪