こんにちは
クローバーです^^
今回は「組織の基本条件」という話を「ドラッカーのマネジメント
がわかる本」を題材に話していこうと思います。
【目次】
悪い組織の状態
「組織構造の在り方」や「組織問題」というのはマネジメントの分野では極めて重要なテーマになります。「人の振り見て我が振り直せ」という言葉があるようにドラッカーが指摘している「組織の悪い例」についてここでは話していこうと思います。
まず「階層が多い組織」というのがあります。当然のことながら「階層がまったくない」事をよしとしているわけではありません。階層がまったくなく「フラット過ぎる環境」というのも良いものではありません。ドラッカーは「階層が1つ増えるごとに共通の方向や総合理解がますます困難になる」という事を指摘しています。確かに、そういう面で言えば「数人の仲間だけでやっている会社」などであれば「共通の方向性」「総合理解」というものも強固なモノになるでしょう。ですが、組織が大きくなれば、ある程度の階層は必要になりますが「階層をできるだけ少なくする」というのが組織構造設計の基本原則になります。
次に「要の人間を重要ではない問題に向けさせる組織」です。どのような部署や問題が「重要ではないか」という事に関しては私個人では何とも言えないところですが^^;
いずれにしても「組織の中心となる人物」は「真に組織の成果を上げるための仕事」に振り向けるべきという事です。
また「会議が頻繁で出席人数の多い組織」も要注意です。ドラッカーは「理想的な組織は、会議がなくても運営できる組織」という事を言っています。確かに「他にやるべき事」があるにもかかわらず「会議の準備」をしなくては行けなかったり「会議に行く時間」なども効率が良いとは言えません。もちろん、「会議がまったくない」という事も通達や共有の面で不都合な場合もありますので良いとは思えないですが、「会議が頻繁にある」という事が「会議がなくても運営できる組織」とは真逆な組織になってしまうのです。
他にも「組織構造に関わる問題が次々に代わる組織」や「調査役や補佐役など実際に仕事をしない人を必要とする組織」「人の感情や好き嫌いに気を使うようになる組織」というのも上がっています。個人的な話ですが、かつて「階層がなくフラットな組織」に近い組織のマネジメントをしましたが、「フラット」なだけに「人の感情や好き嫌い」がベースになってしまっていて、うまく行っている時は良いのですが、悪口陰口など(どこにでもあるモノですが^^;)が組織活動に影響を及ぼしていました。(○○がいる時は出勤しない。など)
ここまでの話は、どこにでもあるようなモノですがドラッカーが「組織の悪しき症状」だと指摘しています。
組織設計の5つの基本事項
では、組織をつくるにあたりどのようなことを注意して設計していう事が重要なのでしょうか?という事になるのですが、ドラッカーは過去の研究実績も踏まえて、「組織の構築の5つの基本事項」を導き出しています。
その「5つの基本事項」というのは以下の5つになります。
1:構造からではなく「建築ブロック」から考える
⇒「組織がが取り組む活動」をドラッカーは「組織の建築ブロック」と呼んでいますが、それを明らかにしたうえで、そのあとに「組織構造」を設計します。
2:唯一の正しい設計とか、普遍的な設計というモノは存在しない
⇒組織は「有機的」なものですので、構造は「戦略」に従うものになります。ですから組織の設計に「唯一」の解答はありません。
3: 3つの違った仕事を同一の組織に組み込まなければならない
⇒「現業の仕事」「イノベーションのための仕事」「トップマネジメントの仕事」を同一の組織の中に組み込まなくてはなりません。
4:仕事中心であると同時に人間中心でなくてはならない
⇒組織構造の設計や職務の設計は仕事中心で実行します。ですが、仕事の割り当ては「特定の人間」を中心に行います。「要となる人物を主要な場所に配置する」という事です。
5:権限と責任という両方の軸を持つものでなくてはならない
⇒組織の構造には「権限」は不可欠です。ですが「権限」というモノには「責任」を伴うものでなくてはいけません。
組織構築の7つの必要条件
先ほどの「組織構造の5つの基本事項」について話しましたが、その他にも7つの必要条件を満たす必要があります。その7つの必要条件とは以下のモノです。
1:明快さ
⇒組織のメンバーが「自分の所属するポジションを明確に把握できている」という事になります。
2:経済性
⇒組織が業績を上げるには「指示や管理が少ない」方が効率的なことは今までの話でお分かりだと思います。
3:円滑な意思決定
⇒組織が「円滑な意思決定の過程の妨げになっていない」という事も大切です。今回の話を通して考えてみますと「階層が多い」というのも、この項目にあたるでしょう。
4:方向付けの容易さ
⇒「努力」ではなく「成果」に目を向ける組織であることが大切です。いかに努力をしても成果が上げられない事にはマネジメントする人として責任を果たしているとは言えません。
5:理解の容易さ
⇒「なすべき仕事」が明らかになっている組織であることが大切です。「なすべき仕事」が分かっていないという事は貴重な経営資源を無駄にしてしまっているという事です。
6:安定と適応性
⇒「安定している」という事も大切ですが、それと同じように「新しい状況に対応できる組織」であることも大切です。「顧客のニーズ」は時代の流れと共に変わって行くものがほとんどなので、それに適応していけないと厳しいことになってしまいます。
7:永続性と新陳代謝
⇒永続し、且つ新陳代謝が行われている組織であるという事が大切になります。
この「7つの必要条件」も先ほどの「5つの基本事項」と共に遵守したいものとなるのです。
という感じで今回はこのあたりで失礼します。
今回の動画は「4つの稲荷神社を合わせたので四合せ(しあわせ)稲荷」と名付けられた赤坂氷川神社の境内社「四合せ稲荷神社」です^^
ちなみに名付けたのは幕末の志士の一人「勝海舟翁」です^^
【パワースポット】赤坂氷川神社の四合せ稲荷神社~Akasaka Hikawa Shrine- Tokyo~