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トップマネジメントによる多角化や取締役会【ドラッカーのマネジメントがわかる本】

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こんにちは

クローバーです^^

 

今回は「トップマネジメントによる多角化や取締役会」についての話を「ドラッカーのマネジメントがわかる本」を題材に話していきます。

 

【目次】

 

 

 

取締役会とは

 

「取締役会」という言葉は聞いたことがあっても、どのようなモノなのかイマイチよく分からない。という人も多いかも知れませんので、簡単に説明しますと、取締役会とはトップマネジメントのメンバーを選出し、監督し、助言を与え、トップマネジメントのメンバーの意思決定の内容が適切かを評価する機関です。

 

「取締役会」には3つの機能があり、それがそれぞれ以下の通りです。

1:評価機能

 ⇒評価機能はトップマネジメントが下した意思決定に対して、適切かどうか評価する機能の事で、トップマネジメントに助言を与えたり監督したりする活動も行います。

 

2:排除機能

⇒排除機能は評価の結果から「無能なトップマネジメントを排除する機能」です。「無能なトップマネジメント」を排除するだけでなく、「あらなたトップマネジメントを選出する」という機能もあります。

 

3:関係機能:

関係機能は公共、地域社会と良好な関係を取り結ぶための活動を指しています。

 

取締役会の効率化

 

ドラッカーは「取締役会の効率化」のために機能別に2つの機能の設定の提案をしています。

 

1つめは「エグゼクティブ・ボード」と呼ぶ機能です。

⇒エグゼクティブボードとは先ほどの「1の評価委機能」と「2の排除機能」を有する機能

 

2つ目は「3:関係機能」を担う会議体です。

 

この「エグゼクティブボード」と「専門会議体」を統合する機能が「経営委員会(エグゼクティブ・コミッティ)」として機能させることを提唱します。

 

企業の適正規模

 

ドラッカーはトップマネジメントの意思決定の中で、あまり考慮されれていないものの一つに「企業の適正規模」を挙げています。

 

規模が異なることによって、構造・方針・戦略・行動などが異なり、事業によって、その適正規模や不適正規模も異なる。というのがドラッカーの基本的な考えです。

規模が小さすぎても生き残って行く事はできませんし、反対に大き過ぎても不適切なのです。ですから「適正規模」というのが非常に大切になります。

では、その「適正規模」を知るためにはどのような方法があるのでしょうか?という事になります。

 

その最も簡単な方法は「バランスを欠いた分野」を見つける事です。

⇒異常に発達した分野、活動、機能、努力などを指します。

⇒多くの資源、労力を費やしたにもかかわらず、成果が上げられていないでいる分野

これらは「規模の適正さを欠いている」という事になります。

 

その是正方法は・・・

1:事業を再定義してバランスを欠いた分野が適正に稼働する場所を探す

2:吸収・合併・買収

3:売却・切り捨て

このようなモノに対しての意志決定が「トップマネジメントの責務」となるのです。

 

私の個人的な話で恐縮ですが、私が当時(いわゆる中間)管理職をしていた時に取締役会は「規模の拡大」を急ピッチで進めていました。現場の状態からすると人員の不足や収益不足が目に付く事業所も多かったので難しいのではないか?と感じていました。その結果はと言いますと、当時の取締役会は「土台を築く」という方向性に切り替えて、事業所の拡大を一旦、ストップするという意志決定をしました。

 

その後、私と同じ階層の職務の人間が5人中2人離脱することになりましたので、結果としてその意思決定は正しいモノだったと思えます。

「適正規模」を考えずに、そのまま拡大路線を突き進んでいたら、かなり大変なことになっていたと思います。

 

 

 

多角化

 

トップマネジメントが行う意思決定の一つに「多角化」があります。「組織の多角化」は「本来、明快で単純なものであるべき」という「組織の機能」に反する動きでもあります。それでも多角化をする要因は次のようなものがあります。

 

多角化の内的要因:

⇒「欲求」「規模の不適切さ」「コストセンターの収益化」

多角化の外的要因:

⇒「一国の市場規模」「市場の論理」「技術」「税制」「新市場」

というモノが挙げられます。

 

これらを背景にして多角化をするのですが、当然のことながら家宅かを成功に導かなくてはいけません。成功に導くためには2つの方法しかないとドラッカーは言います。その2つの方法とは以下の2つです。

 

1:共通の「市場」のもとに事業や技術を統合

2:共通の「技術」のもとに事業や市場を統合

という2つの方法です。

 

簡単に言えば「共通の市場と共通の技術」が多様性の中に統一を生むとドラッカーは指摘しています。さらに言えば「同一市場を対象」にした方が多角化はうまく行くケースが多いと指摘しています。

 

以前に「事業ライフサイクル」の話をしましたが、多くの商品や事業に「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」というモノがあります。ですから、「衰退期」を感じている事業に携わっている組織の場合には「多角化」を視野に入れている場合が多いと思います。そのような場合には先ほどの外的要因での「新市場」への参入になります。

そのような時などはトップマネジメントの意思決定が非常に重要になります。

 

という感じで今回はこのあたりで失礼します。

 

今回の動画は「多角化」というワケではないのですが、多くの神々様をお祀りしている武蔵国の総社「大國魂神社」の中でも最もパワーのあるスポットの「御神木」の動画です^^

 


【恋愛・仕事運のパワースポット】大國魂神社の御神木