こんにちは
クローバーです^^
今回の中小企業診断士試験のまとめの内容は「企業経営理論」の「経営資源戦略」です^^
【目次】
経営資源戦略
経営資源戦略・・・「内部の資源」
⇒成長戦略と共に「戦略」のコアになる部分になりますので、しっかり「理解」出来るようにして行きましょう。
1:経営資源
経営資源とは 経営を行う上で必要とされるものの総称です。
経営資源には 「人・モノ・金・情報」のみならず、他にも「知識・ノウハウ・経験」なども経営資源に含まれます。
⇒「有形・無形」は問わない。
⇒とても簡単に言えば「ヒト・モノ・カネ・情報」が経営資源
2:リソース・ベースド・ビュー
リソース・ベースド・ビューとは、企業が持続的競争優位性を保つためには、企業の内部資源を活用することであるという考え方です。
⇒企業(自社)内部の視点から「強み」と「弱み」、特に「強み」を見て行こうという考え方。
⇒反対に「外部の視点」から「強み」「弱み」を見て行く場合には「ポジショニングビュー」と言います。
リソース・ベースド・ビューでは
・内部資源に価値があること(Value)
・希少性があること(Rarity)
・模倣が困難であること(Imitability)
・最適な組織であること(Organization)
といった、いわゆるVRIO分析の条件を満たすことが必要であるとしています。
リソース・ベースド・ビューには、次のような特徴があります。
①企業ごとに異質で、複製に多額の費用がかかるリソース(経営資源)に着目する
⇒「他社がマネできないような事に着目する」という事で「持続的競争優位」の源泉になる。
②外部環境(機会・脅威)よりも内部環境(強み・弱み)を重視する
3:バリューチェーン
ポーターが提唱するバリューチェーン(価値連鎖)は、企業が行う購買、製造、マーケティングなどの全ての活動(事業プロセス)の相互関係を体系的に分析するための基礎概念です。
バリューチェーンでは、企業が製品やサービスを提供する業務活動を機能毎に分解し、どの部分で付加価値が付けられているかを分析します。
この分析により、自社の付加価値の源泉やどの部分に強みや弱みが存在するのかを把握することができます。なお、業界や市場の差異により、強みや付加価値の源泉となるポイントが異なってきます。
⇒「バリューチェーン」とは「1企業の内部の分析」のことですので、1つの企業内部で「どこでどのような付加価値が生まれているか」を分析して、同時に「どこに強みがあるのか」を分析していくことです。
⇒同じような業界であれば「強み」「弱み」は似通ってくるので「業界によって強みは違う」という事を押さえておく必要があります。
「購買物流→製造→出荷物流→マーケティング販売→サービス」の前後の連携で「付加価値が生まれて行く」
⇒その企業の「強み」「弱み」が「どこの付加価値によって」生み出されていくのかを分析していくのが「バリューチェーン」の考え方なのです。
・主活動:簡単に言えば「物を造って売っていく」
・支援活動:主活動を様々面で支援していく活動のこと。スタッフ的な役割を果たす。
事業ポートフォリオ
多角化した企業が持続的に発展するためには、特定事業だけでなく、多角化した複数の事業に対して、経営資源をどのように配分するべきかという、事業ポートフォリオを検討する必要があります。
その手法としてはPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)が代表的です。
PPMを学習する前提として、先に事業ライフサイクルを学習します。
⇒プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)の「下敷き」になるのが「事業ライフサイクル」という事になります。
事業ライフサイクル
事業ライフサイクルとは、人間も生まれてから亡くなるまで「ライフサイクル」があるように、事業が誕生してから衰退・撤退するまでの事業の生命周期を表した概念です。導入期、成長期、成熟期、衰退期の4段階があります。
「導入」はちょぼちょぼと行って、売上(利益)が急に伸びる「成長期」、売上が止まる「成熟期」、売上が減少して市場から消えて行く「衰退期」というライフサイクルを経て行きます。
「導入期」は先行投資などでコストメリットが低く、利益はマイナス。
「成長期」で大量生産が可能になり、コストメリットが高くなる(=規模の経済)
「成熟期」は「需要」も頭打ちになり伸び悩み、「シェア争い」が激化し「現在のお客さんを取り合う」という状態。
PPM(Products Portfolio Management)マトリックス
PPMは、企業が複数の事業を行う場合に、経営資源の中でも特に現金(キャッシュフロー)に焦点を当てて,バランスの取れた収益の獲得と企業全体の成長を狙う戦略策定手法です。
⇒どちらかというと複数の事業をやっているような「大企業向け」で複数の事業を展開する場合に「どの事業から手を引くか」「どこから利益を出してどの事業へ投資するか」を考えるのがPPMの考え方。
PPM では、経験曲線(後述)と事業ライフサイクルの考え方を前提としています。 PPM は、縦軸に市場成長率を、横軸に相対的マーケットシェア(相対的市場占有率)を取った4象限マトリックスで表されます。それぞれの象限(マトリックス)の現金の流出入が示されていて、各事業をそれぞれの象限(マトリックス)に当てはめて いきます。
上の図の真ん中より高ければ「伸びている市場にある事業」で、真ん中より低ければ「成熟期」または「衰退期」に入っている。
導入期⇒問題児
成長期⇒花形
成熟期⇒金のなる木
衰退期⇒負け犬
「市場成長率が高い」という事は先行投資や設備投資などで「資金の流失も高い」という事です。
反対にある程度、成熟している時には先行投資や設備投資などは、そこまで多くなくてよいので、お金の流失が多くないのです。
・「相対的市場(マーケット)シェア」の真ん中の線よりも「左側」、「相対的市場(マーケット)シェア」が高い企業は「トップの企業」という事です。
⇒「トップの企業」になれば生産が増えます。生産が増えれば「1個あたりもコスト」が軽減します。そうなると「資金の流入」が増大しますので、簡単に言えば「お金がたくさん入ってくる」という事です。
反対に「相対的市場(マーケット)シェア」が低い企業は資金の流入も少ない。
①花形
事業ライフサイクルの成長期に相当し、市場成長率も相対的マーケットシェアも高い状態です。
成長期の ため売り上げが急速に拡大し、資金流入が多くなりますが、競合が多数参入してくるため、広告宣伝費な ど、資金の流出も多く、キャッシュフローの源とはなりません。
成熟期になって、市場成長率が低くなると「金のなる木」にシフトするため、相対的マーケットシェアの維持・拡大が課題です。
②金のなる木
事業ライフサイクルの成熟期に相当し、市場成長率は低く、相対的マーケットシェアは高い状態です。
資 金流入が多く、資金流出が少ないため、キャッシュフローの源になります。しかし、市場成長率は落ちてい るため、相対的マーケットシェアを維持し、獲得したキャッシュフローを「花形」や「問題児」に投資することで、 将来の柱になる事業を育成することが課題になります。
③問題児
事業ライフサイクルの成長期初期に相当し、市場成長率は高く相対的マーケットシェアは低い状態です。
競合が増加し、打ち勝つためには多額の資金が必要になり、キャッシュフローはマイナスになります。相対 的マーケットシェアを高めることができれば「花形」になる可能性があります。それができなければ撤退し ます。
④負け犬
事業ライフサイクルの衰退期に相当し、市場成長率も相対的マーケットシェアも低い状態です。
長期的成 長が見込めず、投資は避けるべきです。早期に撤退を検討します。
・非常に良いサイクルで言えば「金のなる木事業」で得た資金を「問題児事業」に資金投資し、「将来的な花形事業」にする。そして、「花形事業」になったら、その地位を維持していくことで「金のなる木」で収穫できる。
⇒このサイクルを維持するためには「負け犬」を「売却」または「撤退」する必要がある。
⑤PPMの問題点
(1)市場成長率と相対的マーケットシェアの定義が不明確である。
⇒上の図の「横の線」「縦の線」というのは「明確な指標」があるワケではないので「任意」で引くことになる。という事は「線の引き方次第」で「花形」にも「負け犬」にもなる。
(2)負け犬とされた事業の従業員のモラール上の課題。
⇒「負け犬事業」で働いている従業員はやる気がなくなる。
(3)経営資源の蓄積やシナジーが軽視されている。
⇒「PPM」は「各事業部ごとにシナジー」は一切考慮されていないので、「負け犬事業」とシナジー効果があった「花形事業」が「負け犬事業」を撤退することで「競争力が落ちる」という事もある。
(4)現状分析はできるが、将来の新分野への展開の方向性を示さない。
⇒PPMは「現状」しか分析していないので「将来の分析」はしていない。
(5)経験曲線効果のコスト・リーダーシップのみを競争手段としている。
⇒「コスト・リーダーシップ」とは簡単に言えば「価格で勝負していく」という事です。
PPMは基本的に「資金」「コスト」などで考えますが、実際には「技術力」や「デザイン」など「勝負するもの」は「コスト」だけではなく、たくさんある。
(6)新製品開発により市場成長率が伸びることがあるのに、成熟市場の蘇生が念頭にない。
(7)キャッシュ・フロー以外の指標(技術イノベーションなど)が無視されている。
(8)財務戦略的な色彩が強い。
⇒現場の声が無視されやすい
※PPMの一番の問題点は「シナジーを軽視している」という事になりますので、せっかく分析しても全体でみるとそこまで成果が上がっていないことが多いのです。
そこでそれを見直すために誕生したのが戦略的事業単位(SBU)なのです。
戦略的事業単位(SBU)
戦略的事業単位(SBU:Strategic Business Unit)とは、既存の事業部の枠にとらわれない、全社的かつ戦略的な投資計画の基礎となる組織単位のことをいいます。
⇒複数の事業部間で「シナジー効果」が期待出来るような事業部同士を括ったものの一つの単位
SBUの条件としては次が必要です。
①明確なミッションを持つ。
②独立した競争者がいる。
③独立した戦略が立てられる。
④独立した経営管理者がいる。
⑤一定の経営資源の管理ができる。
①SBUとPPM
GE(ゼネラル・エレクトリック)社は、1950年代~1960年代後半に、事業部の数を31から49へと増大させましたが、売上は増大しても利益率が減少するという「利益なき成長」に陥りました。
その理由として、あまりにも各事業の分権化を進めたため、企業全体の戦略的視野からの統制が行われていなかったことが挙げられます。
こうした状況の中で、多様な事業への資源配分を可能とする意思決定ツールと既存の事業構造を超え て戦略的な事業展開ができる組織として「PPMに基づくSBU」が編成されました。
ビジネススクリーン
ビジネススクリーンとは、PPM の問題点を改善するため、複雑・高度にしたもので、 GE 社により開発されました。
⇒PPMは4つの枠(花形、金のなる木、問題児、負け犬)しかなかったので、より精度を上げたモノ。
業界の魅力度と事業単位の地位(自社の強み)の二つの軸をそれぞれ3段階に分け、事業を合計9つのタイプに分け、それぞれのタイプごとに、資金配分の方針を決めていきます。
業界の魅力度を測るには、市場成長率だけではなく、市場規模、産業の収益性を、評価基準としてあげて 業界 魅力度を測る 、市場成長率 け なく、市場規模、産業 収 性を、評価基準 あげいます。
事業単位の地位(自社の強み)を測るには、市場占有率(マーケットシェア)だけではなく、価格・技術・製造・流通における競争上の地位なども考慮されます。
⇒いろんな要素を取り入れて、いろんな角度から分析していって、事業をどう選択するのかというのがビジネススクリーンなのです。
という感じで今回はこのへんで失礼します。
私が中小企業診断士の試験合格のために学習している通信講座はこちら
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今回の動画は開運、厄除、縁結びのパワースポットで知らてる板橋東新町の氷川神社です^^