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【VRIO分析の定義】中小企業診断士試験・1次:企業経営理論・経営資源戦略

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こんにちは

クローバーです^^

 

今回の中小企業診断士試験のまとめの内容は「企業経営理論」の「経営資源戦略」で「VRIO分析の定義」などです。

 

【目次】

 

 

 

VRIO分析の定義とは

2次試験で使う内容となりますので、しっかり「理解」出来るようにしていきましょう。

 

VRIO分析とは、企業が持つ経営資源に対して「価値(Value)」「希少性(Rarity)」「模倣可能性(Imitability)」「組織(Organization)」の4つの問いかけを行い、強みを明らかにする、リソース・ベースド・ビュー志向の戦略分析フレームワークのことをいいます。

 

リソース・ベースド・ビューは「内部分析」でしたので、VRIO分析は「内部環境分析」で、特に「強み」を深く掘り下げた内部分析です。

 

【VRIO分析の4つの問い】

V:価値(Value)に関する問い(経済的価値)

⇒企業の保持する経営資源は、その企業が外部環境(脅威や機
会)に適用することを可能とするか

R:希少性(Rarity)に関する問い

⇒どのくらい多くの競争企業が、その特定の価値のある経営資源を
すでに保持しているか

I:模倣可能性(Imitability)に関する問い

⇒その経営資源を保持していない企業は、その経営資源を獲得あ
るいは開発するのに多大なコストを要するか

O:組織(Organization)に関する問い

⇒企業が保持する、価値があり、希少であり、模倣コストの大きな経
営資源を、組織全体で使いこなせる仕組みがあるか

 

VRIO分析は、SWOT分析の、特にS(強み)の補完分析として用いられます。企業の持つさまざまな強みを4つの問いかけをすることで、強みの優先順位を明確にします。

 

 

 

競争均衡の源泉

企業の経営資源のうち、「価値(Value)に関する問い」に「Yes」と答えられるものが、「競争均衡の源泉となる強み」です。

 

競争均衡とは、その企業の経営資源が経済価値を創出するものの、他の企業も同様の経営資源を持っているときに生じる企業ポジションです。

経済的価値はあるが希少ではない経営資源は、業界における競争均衡を創出しますが、競争優位の源泉にはなりません。

 

競争優位の源泉

競争優位とは、その企業の経営資源が業界や市場で経済価値を創出し、かつ同様の経営資源を持っている企業がほとんど存在しない場合に、その企業が置かれるポジションです。競争優位は、そのポジションが「短期的なものか、長期的なものか」によって一時的競争優位と持続的競争優位に分かれます。

 

①一時的競争優位

企業の経営資源のうち、「価値に関する問い」「希少性に関する問い」に「Yes」と答えられるものが「一時的競争優位の源泉となる強み」です。その企業の経営資源が、経済的価値があり、希少であるが、模倣コストが低い場合、その経営資源は一時的競争優位を生み出します。

 

②持続的競争優位の源泉

企業の経営資源のうち、「価値に関する問い」「希少性に関する問い」「模倣可能性に関する問い」に「Yes」と答えられるものが「持続的競争優位となる強み」です。持続的競争優位とは、他社による戦略の模倣を通じて失われることのない競争優位をいいます。

模倣コストが大きく、希少で、経済的価値のある経営資源を保有し活用する企業は、ある一定期間持続する競争優位を獲得し、標準を上回る利益をあげることができます。

企業にとって、最も優先順位の高い重要な強みです。

 

組織としての強みの活用

上記の通り、企業の競争優位は、その企業の経営資源の経済的価値、希少性、模倣可能性により決まりますが、当該企業がそれらの経営資源を十分活かし競争優位を実現しなければ、「宝の持ち腐れ」になってしまいます。そこで、VRIO分析では最後の問いとして「組織に対する問い」があります。

 

・経済的価値:まず経済的価値があるかをふるいにかける

⇒NO:強み(S)ではない

⇒YES:希少性

 ↓

・希少性

⇒NO:競争均衡の源泉(経済的価値はあっても希少性がない【例:パソコンなど】)

⇒YES:模倣可能性

 ↓

模倣可能性

⇒NO:一時的競争優位の源泉(すぐ模倣されてしまうような場合には「一時的に」優位に立てるということ:すぐマネされてしまうようなもの【例:アップルコンピューターとマイクロソフトのWindows】)

⇒YES:持続的競争優位の源泉(【例:ディズニーのミッキーマウス】他ではマネできない唯一無二のキャラクターとして存在してるのでディズニーは持続的に優位に立っている)

 ↓

組織としての強みの活用

⇒NO:宝の持ち腐れ(【例:腕の良い職人(他ではマネできない)がたくさんいても組織に活かせていない】)

⇒YES:非常に強いS(強み)

 

これらの手法を使って「組織内部の強み」を見つけ、活かしていくことが「VRIO分析」です。

 

冒頭でも少し触れましたが、VRIO分析は2次試験でも使われるところですので、しっかり理解していきましょう。

 

という感じで今回はこのへんで失礼します。

 

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