こんにちは
クローバーです^^
今回は教育学者の齋藤孝氏の自助論に関しての人間学やビジネスなどの名言・格言集です^^
【目次】
大ベストセラーになった自助論と学問のすゝめ
・『自助論』(原題『Self-Help』)はイギリスの著述家サミュエル・スマイルズ三百人以上の西洋の成功者たちの言葉やエピソードをまとめた本で、一八五八年に初版が刊行されました。以後、十数か国語に翻訳されて世界的なベストセラーとなり、日本では明治四年(一八七一)に中村正直が『西国立志編』(全十一巻)と改題して出版しています。
・いまと違うのはマスコミや出版社が戦略的に売ったわけではなく、口コミで広がっていったこと。『自助論』と『学問のすゝめ』が(当時)に大ベストセラーになったのは、日本にとって非常に幸運だったと思います。
・(自助論が当時、多くの人に親しまれたのは)明治維新になって近代化をしていく。その時にやっぱり志を持った若い人たちがたくさんいたと思うんですね。ただ、どういう方向に変わっていけばいいのか、当時の人にはなかなか見えにくかった。そこに『自助論』が入ってきて、「ああ、これが近代的な国の成功モデルなんだ」という具体例がたくさん示されていたことで、もともと持っていた志に方向性が与えられたのでしょう。
・『自助論』がベストセラーになった時代は自分が日本の屋台骨になるんだという気概が溢れた人がたくさんいたと思います。福沢諭吉も『学問のすゝめ』でこう綴っています。
「その志を高遠にして学術の真面目に達し、不羈(ふき)独立、もって他人に依頼せず、あるいは同志の朋友なくば、一人にてこの日本国を維持するの気力を養い、もって世のために尽くさざるべからず」
もし志を同じくする仲間がなければ、一人で日本を背負って立つくらいの意気込みで世の中に尽くさなければならないと。
明治維新を行ったのは江戸時代の人たちの教育
・当時(福沢諭吉などが活躍していた幕末~明治時代)の日本人には、自分の利益よりも社会の利益になるようにという感覚が大前提にあったと私は思います。そのベースにはやはり、江戸時代からの教育の蓄積があったことは確かです。
・明治維新を興した人たちは、その時既に成人になっているわけですから、江戸時代に自己形成をを終えている。ということは、明治維新は明治人がやったことではなく、江戸人がやったことなんです。
・(江戸時代には)寺子屋で『論語』『実語教』『童子教』をはじめとする古典を学び、基本的な精神修養、儒教道徳が身についていたからこそ、たとえ社会が変わっても前向きな気持ちで努力する。という中心が崩されなかったんですね。
・結構忘れがちですけれども、戦後の復興と高度経済成長を牽引した人たちは皆、戦前の教育を受けた人たちなんですよね。つまり敗戦した時に大人だった人たちは全員、戦前に自己形成を終えているわけです。
だから、戦前の教育は間違っているというふうに教育界でよく言われるんですが、では戦後の復興と高度経済成長を担った人たちを否定するのかというと、それは違うと思うんですね。
・やはり人間が生きていく上での倫理観、あるいは精神力の強さ、(当時)今回のラグビー日本代表の「ワンチーム」のような皆のためにやるという意識は、昔から日本にあったわけです。
志を持って生きる
・私は『自助論』の完訳本を二冊、それと若い人向け、子供向けに書いた抄訳本を一冊ずつ出版しているのですが、そのに込めた思いは何かと言うとやっぱり志を持って生きてほしいってことなんです。
・私にとって「志」という言葉は小さい頃から当たり前だったのですが、いまの時代をみていると、高学歴の人の中に志を持っていない人が多いことに気づきました。自分が下から周囲の人や組織を支えるんだという心意気、志があって初めて、真のエリートと呼べると思うんです。
・私が『自助論』を読んでいて思うのは、この本に出てくるような何かを背負って世の中のために尽くす人のほうが、自分だけの利益を考えている人よりも幸せそうだということです。
・この『自助論』も産業革命後、あるいは明治維新の頃にそれを読んだ人たちの気持ちになって読むことが大事で、やはり時代の空気に流されないとか、過去の人たちと対話するっていうのが読書の持つ素晴らしい力だと思うんです。
・いまビジネスの世界ではMBA(経営学修士)を取得したり、マーケティングを学んだりしますよね。そういうものはもちろん重要だと思います。とはいえ経営トップの方は最終的に自分で決断しなきゃいけない。その不安との闘いですよね。
それを支えてくれるものは経営理論とは違って、『自助論』に書かれているエピソードや言葉のほうが直接的に精神の糧になると思います。
自律自助の精神で
・この本(自助論)はもちろん精神主義的なこともたくさん書かれていますが、時間の使い方とかお金の使い方といった実際的な方法論を説いている章もあるんですよね。
例えば、時間術に関してネルソン提督のこういう言葉があります。「私の成功は、何事にも決められた時間の十五分前から始めたことだった」
一日一時間でなくとも十五分でいいから、その十五分を毎日何かの勉強に充てれば、一年後に必ず進歩したことが実感できるだろうとスマイルズは解説しています。
・いまの人たちに「あなたは自分でメンタルが強いと思うか弱いと思うか」って聞くと、大抵の人は弱いって答えるんですね。このメンタルの弱さにどう対処するかって大問題だと思うんです。(中略)
それで苦労している人たちに伝えたいのは、この自律自助を肚に据えて、自分が自分を助けるんだという気持ちを持つ方がメンタルは強くなるということです。
・人に助けを求めるのも重要ですし、いろいろ事情はあるかもしれないけれども、『自助論』に「外部からの援助は人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし、元気づける」とあるように、誰かが何とかしてほしいではなく、これで行くんだと自分の肚で決め、臍下丹田(せいかたんでん)に力を込めて取り掛かる。この姿勢で生きていくほうが結局一生楽なんですよ。
・私は丹田呼吸の研究もしていたのですが、一旦、自分で意思決定をしたら絶対に後悔してはいけません。運命がネガティブなほうから跳ね返ってきたとしても、その時ベストだと思ってやったことだからと肚を括れば気にならないものです。そういう肚の作り方が大切だと思いますので、自律自助がそういうところに繋がってくれると願っています。
終わりに
よい書籍というのはどれだけ時が経っても色褪せないものなのだと実感します。
もちろん、読み手によって感じ方や得られたものなどは違いがあると思いますが、『自助論』がこれから先も語り継がれ、読み継がれていく書籍ですね^^
「志」という言葉、最近私にとっての「志」を構築していく時間を作っていなかったなぁと顧みる良い機会になりました。
「自分で自分を助ける精神」を身に着けていけるように日々、学び続けようと思います^^