ビジネス書籍や経営哲学や経営学などに関する話

ビジネス書籍や経営学や経営哲学など学んだ事を書いて行きます

安岡正泰氏・荒井桂氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集


こんにちは

クローバーです^^

 

今回は安岡正泰氏・荒井桂氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集です^^

 

【目次】

 

 

 

安岡正泰氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集

・住友生命の社長、会長を務められた新井正明さんは若き日にノモンハン事件で大怪我を負い、隻脚の身となられました。

帰国して悶々としていた時、「経世瑣言(けいせいさげん)」の「忘の説」にある「我々の人生を輝く文字で記すためには確かに忘却の黒いページを作るがよい。いかに忘れるか、何を忘れるのか修業は非常に好ましいのである」という一文を読んで「これだな」と。

過去のどうにもならないことを忘れなくてはいけない、と開眼されたそうです。

 

・普段からよい人、よい教え、よい書物などに縁を結んでおくことが勝縁、善縁になる。

しかし何が善縁になるのか、悪縁になるのか凡眼ではなかなか見分けがつかないわけですから、やはり日常、自分自身の心眼を磨く、人間を磨く努力が大切なのだというのが父(安岡政篤氏)の教えでした。

 

・父(安岡政篤氏)からは縁の大切さとともに、もう一つ「人間というものは情がなくては駄目だ」ともしきりに言われておりました。

親子の情、友人との情、そういう情の世界の中で人間は生活していかなくてはいけない、と。

 

・父(安岡政篤氏)から教えられた最も大きなことは以上述べた縁と情ということで、私自身、この二つを大事にすることを人生を歩む上での大事な法則だと心得てきました。

 

・「士別れて三日なれば、即ち当に刮目して相待つべし」という父(安岡政篤氏)直筆の額が掲げられています。

中国の『三国志』の時代に、呉の呂蒙という将軍が語った言葉で、この言葉も人生の指針にしてきました。

自己鍛錬に努めている人がいれば三日も経つと見違えるほど成長しているという意味なのですが、私の好きな箴言の一つですね。

 

・父(安岡政篤氏)はよく自身の使命として「僕の人生は東西古今の名言や語録の渉猟に明け暮れてきたが、この功徳は僕にとっても大変なものがあった。これを分かち与えるのが僕の使命である」と語っていました。

父が先賢の書から掴み取った法則や真理を伝えていくことを使命としたように、その志を受け継ぐのが私たちの役割なのだと思います。

 

・いまは徳望よりもむしろ才幹が重視される風潮にありますね。しかし、それでは世の中が混沌とするばかりで、極めて危惧すべき状態です。

 

 

 

荒井桂氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集

・安岡正篤先生がいろいろなところで説かれている言葉に「知識・見識・胆識」がありますが、知識は本を読めばいくらでも身に付けることができる。その知識をある理想なり志に合わせて整理したものが見識です。

しかし、いくら優れた見識があったとしてもそれを実践に移さなくては意味がありません。

 

・新井(正明)先生はまた「忙人のための身心摂養法」もご自身の一生の教えとなった、とおっしゃっていますね。

 

一、心中常に喜神(きしん)を含むこと

二、心中絶えず感謝の念を含むこと

三、常に陰徳を志すこと

 

喜神とはどんなに苦しいことに遭っても心のどこか奥の方に喜びを持つということですが、この三つは身心の健康を保つ上でのとても大切な心構えと申し上げてよいでしょう。

 

・『青年の大成』『経世の書「呂氏春秋」を読む』は割合に薄くて、安岡正篤先生の著書の中では比較的手に取りやすい小品と言えると思います。

 

・「人間の本質と属性」について書かれたくだりは、まさに安岡教学の神髄とも言える部分ですね。

 

「人間たることにおいて、何が最も大切であるか。これを無くしたら人間ではなくなるというものは何か。やっぱり徳だ、徳性だ。徳性さえあれば、才智、芸能はいらない。否、いらないのじゃない。特性があれば、それらしき才智・芸能は必ず出来る」

 

要は人間の本質は徳性、徳望であり、才能や技能というのはあくまでも付属的なもの、属性であるとおっしゃっているわけです。

 

・(安岡正篤氏の著書の中で)『青年の大成』は十代の子供たちにも読めますので当然これを薦めたいのですが、他の選集の中から選ぶとしたら『立命の書「陰騭録」を読む』と『呻吟語を読む』もいいと思いますね。

 

・(安岡正篤氏の著書、『立命の書「陰騭録」を読む』の中に)「これは自分の宿命である」と人生を諦めかけていた若者が立命、いわば自分の使命に目覚める過程を書いた部分は、努力や学びによって人生はいくらでも開化できることを説いて余りありますから、共感できる若い人も多いのではないでしょうか。

 

・安岡正篤先生が好まれた有名な次の言葉も『呻吟語』にありますね。

 

深沈厚重は是れ第一等の資質。磊落豪勇(らいらくごうゆう)は是れ第二等の資質。聡明弁才は是れ第三等の資質。

(どっしりとして深く鎮潜して厚み、重みがあるというのはこれは人間として第一等の資質である。大きな石がごろごろしているように線が太くて物事に拘らず、器量があるというのは第二等の資質である。頭が良くて才があり、弁が立つというのは第三等の資質である)

 

・願わくは若い人には(安岡正篤選集を)すべてを一読されんことをお勧めしたいと思います。

私の経験からしても『易と人生哲学』などすぐには理解できるものではないでしょうが、何回か読んでいるうちに「そういうことだったのか」と理解が深まっていくはずです。

 

・いまの人たちは宇宙と聞いてスペースシャトルを連想するかもしれませんが、「宇」とは空間のすべてを意味する言葉、「宙」とは時間のすべてを意味する言葉です。

ですから、安岡正篤先生がおっしゃる宇宙、人生という言葉は人間を含めた天地自然の原理原則を示すということでもあるわけです。

 

・この『人物を修める』は、仏教、儒教、老荘などの哲理を明らかにし、東洋思想を総ざらえにしながら、私たちがいかに人物を修めたらよいかを説かれているのが大きな特徴といえましょう。

 

・父は敗戦後の混乱期だった昭和二十四年、道縁の方々の要望に応えて日本再建の精神的基礎を培うために『師友』の発刊を決意しました。以来、父の人生は東洋先哲の名言至言を引用しながら己を磨き、我われは以下に生くべきかを説き続けた一生だったように思います。

 

・「状況判断と決断」の重責を果たさなくてはいけない企業や組織の指導者層にとっては、安岡教学の説く修己治人の伝統的教訓が心の拠り所になると思われることがその大きな理由です。

 

・人の上に立って指導的役割を担っていくためには、何よりも先ず自分自身を修め、はじめて人を治めることができるとする東洋教学の伝統的な考え方に依拠せるを得ない。安岡(正篤)先生の数々のご著書はその一番の手引き書であることは間違いありません。

 

・企業や組織、ひいては国家、社会の指導者のとなる人々に絶えず求められる資格は、その人の徳望と才幹だと言えるでしょう。企業や組織の興亡盛衰を決めるのは人だからです。