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稲盛和夫氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集【未来を生きる君たちへ】

 

こんにちは

クローバーです^^

 

今回は稲盛和夫氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集【未来を生きる君たちへ】です^^

 

【目次】

 

 

 

すべては自分の「思い」がつくり出している

・私はこれまで(当時)八十二年にわたる人生を通じて、心にどのような「思い」を抱くかで、人生そのものが決まっていくのだということを幾度も経験してきましたし、そのことはこの世の真理であると確信しているからです。

 

・我われは一般に、物事を論理的に組み立てたり、頭で推理推論したりすることが大切であり、「思い」ということは誰にもできることなので、たいしたことではないと捉えます。しかし、この「思う」ということは、論理的に推理推論したりすることよりも遥かに大事なものなのです。我われが生きていく中で、この「思う」ということほど大きな力を持つものはないと私は信じています。

 

・勉強ができる、頭がよいということが大事であると思われているかもしれません。もちろん、それもとても大事なことですが、心にどのようなことを「思う」かということはそれより遙かに大事なことです。しかし、そのことに多くの人は気がついていません。実は、この「思う」ということが、人間のすべての行動の源、基本になっているのです。

 

・我われが毎日の生活を送る中で抱く「思い」の集積されたものが、我われの人間性、人柄、人格をつくり出しています。「自分だけよければいい」という、えげつない「思い」をずっと巡らせている人は、その「思い」と同じ、えげつない人間性、人柄、人格になっていきます。逆に、思いやりに満ちた優しい「思い」を抱いている人は、知らず知らずのうちに、思いやりに溢れた人間性、人柄、人格になっていきます。

「思い」というのは、ことほどさように非常に大きな影響を我われに及ぼしているわけです。

 

・「思い」の集積されたものが、その人に合ったような境遇をつくっていく、ということです。あるいは「思い」の集積されたものが、その人の運命をつくっていると言っても過言ではありません。

 

・「私は不幸な運命のもとに生まれた人間なんだ」と僻んだところで、何の意味もありません。その運命は他人が押しつけたものでもなければ、自然がもたらしたものでもなく、他でもない自分自身の「思い」がつくり出すものだからです。

 

「思い」が人類を進歩させてきた

・具体的なものを発明し、つくっていく際には、頭で考え、研究しなければなりませんが、その発端となるのは、心の中にフッと湧いた「思いつき」なんです。一般には、よく「そんな思いつきで、ものを言うな」と言われるように、「思いつき」というのは軽いことだと思われがちです。しかし、実はその「思いつき」こそが非常に大事なのです。人の心に浮かんだ様々な「思いつき」が発明・発見の動力となり、今日の科学技術を生み出したのです。

 

・「思う」ということは物事の出発点となります。人間の行動は、まず心に「思う」ことから始まるわけです。この「思う」ということがなければ、人間は何も行動を起こすことができません。多くの人は、「思う」ことを簡単なことだと捉え、軽んじていますが「思う」ことほど大事なものは他にありません。

 

・「他の人たちを助けてあげたい」「みんなに親切にしてあげたい」という利他の心です。利他とは「他を利する」と書きますが、そういう優しい心も、人間は心の中で誰しも持っています。

つまり、どの人の心の中にも、利己と利他の二つの心が同居し存在しているわけです。そして、そのどちらの心が自分の心の中で大きな役割を占めるのか、ということが大切になってきます。

 

心は自分で手入れしなければならない

・人間の心というものは、自分で手入れをしなければならないのです。放っておいたのでは、雑草が生い茂る庭のようになってしまいます。すばらしい草花が綺麗に咲いた庭のような美しい心にするためには、自分の心の状態をよく確認して、手入れする必要があるということを彼(イギリスの哲学者のジェームズ・アレン)は説いています。

 

・綺麗な美しい心で生きていく人は、素晴らしい人間性、人柄、人格になると同時に、その人の周囲にも、その人間性、人柄、人格に合った素晴らしい出来事が起こってきます。仕事も順調にいき、会社も繁栄し、豊かで平和な家庭が築けるといったように、素晴らしい環境が周囲にできてくるわけです。心に抱く「思い」というものは、それほど偉大な力を持っているのです。

 

・いま、こうして生きている誰もが、自らの心を美しいものにしていくことが、その人の人生にとって大変大事なことだということに気づき、「思い」が発するベースである心を綺麗にすることに努めなければなりません。

 

 

 

心に抱いた「思い」を信念にまで高める

・純粋で美しい「思い」を持つことに加えて、もう一つ我われが行うべきことがあります。それは、強烈な願望を心に抱き「思い」を信念にまで高めることです。

 

・「こうしたい」「ああしたい」というその「思い」は、必ず実現させることができると言っているわけですが、「思い」を実現させるためには、寝ても覚めても思い続けるくらいの強烈な「思い」でなければなりません。

 

・私たちはあらゆる物事を行う上で、まずは「こうありたい」「こうしたい」といった「思い」を抱きます。そのほとんどは心の中にフッと浮かんだ「思いつき」ですが、それを「何としても成し遂げたい」という強烈な願望によって、信念にまで高められるものにしなければならないのです。

 

・自分がやろうとしていることが、どう見ても不可能と思えるようなものであれば、「そんなことできるわけがない」と、誰もが言います。しかし、そのような声に動かされることなく、「いや、それでも私は何としてもやりたいのだ」という信念を伴った「思い」が、まず先にこなければなりません。その上で、今度は一所懸命頭を使って、「ではどうすればできるか」と、具体的な戦略・戦術を練っていけばいいのです。

 

・何か新しいこと、困難なことに取り組む時ほど、少しでも「これは難しいな」と思ったら、絶対にことは成就しません。「どうしてもこれは実現しなければならない」という強烈な「思い」だけを抱き続ける必要があるのです。

 

・自分の可能性をただひたすら信じて、単純にその実現を強く思い続けるだけでいいのです。何も心配することはありません。人間の「思い」というものは、我われの想像を超えて、凄まじいパワーを秘めたものなのです。まずは一切の疑念を持たず、「なんとしてもそれを実現したい」という強烈な「思い」を抱くことが何よりも大切です。そうすることで、実際に「思い」は必ず実現していくのです。

 

・新しき計画の成就は

只不屈不撓の一心にあり

さらばひたむきに只想え

気高く強く一筋に

 

新しい計画を立てて成功させたい、自分が思っている「思い」を実現したいと思うのならば不屈不撓の一心、つまり「どんなことがあっても決して諦めない心」で必死の努力をしなければなりません。他のことは何も考えないで、自分はこうしたいという一点に「思い」を定めて、ひたむきに思い続けなさい。それも気高く強い心、純粋な美しい心で、一直線に思い続けなさい。そうすれば成功しないものはないと、(中村)天風さんは言っておられるのです。

 

京セラとKDDIの創業期を振り返って

・会社が決めた研究開発でしたが、それを「何としてもやり遂げたい」という自分の「思い」に変えて、さらには「自分の研究で、潰れかかった会社や仲間を救ってあげたい」という「思い」にまで高めて、研究開発に打ち込んでいった結果、世界でも二番目に新しいファインセラミックス材料の合成に成功したのです。つまり、「何としてもやり遂げたい」という強い「思い」を持って研究開発に全力をあげて取り組んだ結果、難しい研究開発に見事に成功することができたのです。

 

・現在携帯電話事業などを手掛けるKDDIという会社も、私の「思い」から生まれた会社です。いまから三十年ほど前に、電気通信事業の経験も知識もなかった私は、当時の電電公社、現在のNTTという明治以来の巨大企業に挑戦しました。当時はNTTが一社独占をしていたため、非常に高い通信料でした。それを何とか安くして、国民の通信料金の負担を軽くしてあげたいという強い「思い」で始めたわけです。

 

・電気通信事業の経験も技術も何もない私の、「国民のために通信料金を安くしてあげたい」という「思い」から始まった会社が、このような素晴らしい発展を果たすことができたのは、まさに「思い」の持つ偉大さ、「思いは必ず実現する」という証明する事例だと確信しています。

 

一所懸命に努力すれば「思い」は必ず実現する

・京セラにしてもKDDIにしても、また日本航空にしても、決して初めから成功が見えていたわけではありません。いずれも、最初は空想みたいな「思い」、何としてもやり遂げようという「思い」から始まっていったものです。

 

・「思い」を強く抱き、誰にも負けない努力を続けることで、空想みたいな「思い」だったものが、想像をはるかに超えた素晴らしい未来をもたらしてくれたのです。「思い」というものは、そのくらい素晴らしく、強いパワーを持っています。

 

・皆さんは、人間の持つ「思い」は必ず実現することを信じるべきです。「こんなこと思っても高望みではないか」「どうせ実現しないだろう」などとは、決して思ってはいけません。できるだけ高邁な「思い」、崇高な志を持って、その高い目標に向かって必死に努力しさえすれば、必ずその「思い」は実現してくれるはずです。

同時に、それが「世のため人のために尽くす」といった純粋で美しい「思い」であれば、自分の能力を超えて、周囲の人々、さらには自然の力をも得て、実現していく可能性は高まっていきます。

 

・いくら強く思っても、すぐに実現するわけではありません。やはり時間がかかります。私はいま八十二歳になりましたが、これまで社会に出てから。六十年以上も「こうしたい」「こういう人間になりたい」という「思い」を持って努力を続けてきました。そしてその結果、いまは素晴らしい人生を全うできたと思っています。

 

・人間誰しも純粋で美しい「思い」を心に強く抱き、一所懸命に努力しさえすれば必ず実現できるということを神様は約束してくださっています。それは自然の摂理であり、この世界を統べる法則です。