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数(數)土文夫氏・出口治朗氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集

 

こんにちは

クローバーです^^

 

今回は数(數)土文夫氏・出口治朗氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集です^^

 

【目次】

 

 

 

数(數)土文夫氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集

・古典は実学なんです。二千五百年前、三千年前からずっと読み継がれているわけで、これを勉強しないで何を勉強するんだという思いが私にはあります。

 

・『論語』は非常に明るく、のびやかで、なおかつ孔子と弟子の問答集なんだと。上意下達、下意上達というコミュニケーションの一番根本が説かれている。だから、経営者となったら下とよく話をすることが大事だと。そういうことを皆と学びました。

 

・安岡(正篤)先生によると、儒学の「儒」はもともと「濡」という字だったと。霧がかっている中を歩けば、自然に衣が湿るように、素晴らしい教えは気づかないうちに沁み渡っていくものだと。それを聞いて、私は非常に感激したんですよ。

 

・(社会人になって学んだのは)最初は『孫子』です。次に『韓非子』を読んで、それから『論語』に入って行きました。それで私は三十代の頃まで、この三つが東洋古典の底辺というか、基本だなと思っていたんですけど、四十歳くらいの時に『管子』をもう一回読み直して、これは三つよりも上を行っているなと。

 

・『管子』は中国春秋時代に栄えた斉の国の宰相・管仲の言行を記した書物ですが、管仲はいまから二千七百年も前の人間です。孔子よりも百五十~百八十年前に、こんな素晴らしいリーダーがいたのかと深い感動を覚えたんです。

 

・曹操や諸葛亮孔明はものすごく『管子』を勉強しているんですね。有名な「泣いて馬謖を斬る」(規律を守るためには、愛するものをもやむを得ず処分する)というものも、管仲の教えがもとになっている。これはあまり知られていません。日本でも広く読まれ、黒田官兵衛、二宮尊徳、上杉鷹山、西郷隆盛、山田方谷、渋沢栄一らが影響を受けたと言われています。

 

・明君は兼聴する。つまり、たくさんの人から様々な立場の意見を聴き、それを政治に生かす。一方、暗君は偏信する。つまり、特定の人の意見しか聴かず、国を衰退させ、滅ぼしてしまう。

 

・自分の都合のいい話は誇張して上に報告し、都合の悪い話は自分の責任になるから矮小して報告する。

 

・あらゆる古典を読んでいれば、想定外なんて存在しないんです。想定していたけど、いろんな制約があって間に合わなかったというならまだしも、想定外という人は古典を読んでいない証拠であって、自分は愚か者だと言っているようなものだと。

 

・何か古典を読めば自分の考えを整理できて、効率的に時間を活用できるというのは体験を通して実感しているところです。安岡(正篤)先生が「六中観」の中で「忙中閑あり」と書かれていますが、これは忙しい中でも書物を読むことで、心に静寂さや余裕が生まれるということだと私は解釈しています。

 

・「大器晩成」。これは『老子』の言葉なんですよね。小さい時から競争してしまったら、途中で燃え尽きてしまったり、疲れてしまう。ですから、遠大な志を持って慌てない、淡々とゆっくり努力を積み重ねていくことが大事なんです。

 

・世の中の変化が激しくなるにつれて、人間の精神状態も社会の富の配分や格差も大きくなる。その中でどう生きていくべきかという答えは、二千五百年前、三千年前の古典にすべて書いてある。だから、古典を幅広く読まなきゃいけない。これからの時代、ますます古典が重要になってくると声を大にして言いたいですね。

 

 

 

出口治朗氏の人間学やビジネスなどの名言・格言集

・世の中にはビジネス書が溢れていますが、どんなビジネスであっても人間と社会を相手にするものですから、ビジネス上のスキルやテクニックを学ぶより、人間がどういう動物かを知ることがベースにあるべきだと僕も思います。そういう意味で、やはり東洋の古典は面白いですよね。

 

・古典は難しいという先入観があるから食わず嫌いの人が多いのですが、声を出して読むだけで心に響いて理解できる。これはものすごく嬉しかったですね。

 

・人材育成はまさに国家百年の計ですよね。どんなことをやるにしても人なんですよ。これをやりたいという情熱を持った人を育てていかなかったら、どんなに優れた制度をつくっても長続きはしないですから。

 

・『貞観政要』はご存じの通り、唐の第二代皇帝・太宗(李世民)の言行録で、太宗を補佐した名臣たちとの政治上の議論や回答が全十巻、四十篇にまとめられています。ビジネスのすべてのエッセンスが描かれていると言っても過言ではなく、僕はそこからリーダーや組織がどうあるべきかを学びました。

 

・下のほうがよく分かっているんですよ。現場の第一線のオペレーションをやっているわけですから。その人たちの話を聴かなければ、実態は分かりませんよね。

 

・いろんな大企業の役員の方から「コンタクトセンターの質が上がらないんですよ」と言われることが多かったので、僕はいつもこう聞いていたのです。「どれくらいのペースでコンタクトセンターに行かれていますか」と。コンタクトセンターが遠方にある会社の方は「いや、忙しいので年に一回」とか、近辺にあるところでも「月に一回行けたらいいほうです」と言われる。僕はそれが一番の原因だろうなと。本当に大事だと思っていたら、月一回行くくらいでは心配でしょうがない。

 

・ほとんどの経営者の皆さんは、下の意見を聴かなきゃいけないということは頭では分かっている。でも、それが本当に腹に落ちていないから行動に移せない。そこに一番の問題があると思いますね。

 

・悪いことこそトップがいの一番に知らなければダメ。いいことは、報告が一週間遅れても全然構わない。

 

・僕はライフネット生命時代に、言葉はあまり上品ではないのですが、「ギャーッて叫べルール」というのをつくったんですよ。

要するに何か通常以外の問題が起こったらギャーッと叫べと。そうしたら、みんなが寄ってくるじゃないですか。三人寄れば文殊の知恵で解決できる。で、解決した後に、何が原因だったかゆっくり考えたらいい。

 

・(『貞観政要』に出てくる教えは)第一に、鏡に自分の姿を映し、元気で明るく楽しい顔をしているかどうかを確認する。上司が暗い顔をしていたら、職場の雰囲気は淀み、部下が伸び伸びと働くことが出来なくなってしまう。

第二に、将来を予測する教材は過去の出来事しかないので、歴史を学ぶ。歴史を学んでいなければ、何か起こった時に慌てふためいてしまう。

第三に、部下の厳しい言葉や諫言を受け入れる。また、自分の周囲にそういう人を配置しないと裸の王様になってしまう。

この三鏡の教えはシンプルかつ永遠の真理だと思います。

 

・どんなことをやるにしても先ずパッションがないといけない。何が何でもこれをやりたいという情熱ですね。次に何を目指すのかという目的がなかったらいけない。プロジェクトですね。情熱と目的があっても、一人だけでは決して成し遂げられません。ピア、仲間がいる。そして、最後はプレイ、遊び心。肩肘張って生真面目に頑張るだけでは疲れてしまうので、ユーモアやちょっとふざけたような遊び心がないと長続きしない。勉強でも仕事でも、この「四つのP」がないとうまくいかないと思っています。

 

・人間の五千年の歴史を見ていたら、考え得る事はすべて現実に起こっているので、想定外と言うのは勉強不足だという気がします。

 

・僕はロジャー・ベーコンの「知識は力なり」という言葉が好きなんですが、何事でもやはり知っていれば力になります。物事を知ることは人生の選択肢を増やすことで、それが生きる力になる。勉強するということは単に頭がよくなるだけではなく、生きる力が備わって、人生が楽しくなるんです。

 

・例えば、『論語』と『老子』と『韓非子』を勉強することがダブルマスターでありダブルドクターであって、一つだけに決め打ちしないで幅広い分野を勉強していかないとこれからの時代のリーダーにはなれないという気がします。