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マネジメントとは何か

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今回は「ドラッカー経営学」より

「マネジメントとは何か」という話をして行きます。

 

【目次】

 

 

 

マネジメントを発明した男

 

ドラッカーはよく「マネジメントを発明した男」と形容されていますが、ドラッカー自身は「マネジメントは4500年以上前からあった」と言っていて、4500年前からマネジメントが無かったらピラミッドは完成していなかった。と言っています。ですから、ドラッカーが言うには「マネジメントを発明した男」ではなく「マネジメントを発見した男」という方が適切という事です。

 

マネジメントとは

 

マネジメントとは「共通の目的」「共通の価値観」「適切な組織構造」「適切な教育訓練」によって様々な組織が成果を上げられるようにする事です。

それらの見方からマネジメントする対象を理解して適切なマネジメントをして行く事が重要な事になるのです。

 

そのマネジメントの対象とは

1、人間に関すること

2、人と人の関係に関すること

3、共通の価値観と目標に関すること

4、社員の成長に関すること

5、異なる仕事をこなす、異なる技術と知識を持つ人に関すること

6、成果を会社とマネジメントの中に組み込み測定できるようにすること

7、外部に成果を求めること

という事になります。

 

これらの基本的な考え方を理解して「計画」「実行」「評価」するからこそ「成果」を上げることが可能になるのです。

 

マネジメントは一般教養

 

「知識」というのは「専門化」しなと高度なものになりません。細分化された専門知識は、それだけでは何の成果も生み出すことは出来ませんので、専門知識を組み合わせることで成果を出して行くのです。異なる専門知識を持った人たちが、「共通の目的」「共通の目標」を持ち、それを達成する方法がマネジメントなのです。

会社で成果を上げるには誰もがマネジメントを知っていることが望ましい時代になりました。ですから生きるうえで必要な事という意味での「一般教養」としてマネジメントも身に付けていかなくてはならないのです。

分かりやすく言えば「専門知識を使って成果を上げさせる」というマネジメントが「一般教養」として必要になったという事です。

事実、第二次大戦後の日本はフレデリック・テイラーが開発した「科学的管理法」を導入することで「先進国」になりました。そして、その20年後に韓国に導入され、韓国も今や先進国の仲間入りしているという事になるのです。

 

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知識の発展とマネジメント

 

生産性の向上は「知識を仕事に適用する」ということで実現して来ました。今の生活をしているとなかなかイメージが湧かないかいかも知れませんが、知識がなかった時代というのはかなり原始的なもので生活をしていたのです。例えば、最近の夏は暑くなりますので、毎年「水不足」が懸念されます。今ではダムがあったり水を飲めるように改良したりなどが出来ますが、知識がなかった時代といのは「雨乞い」などが主流だったハズです。医療なども同じですね。そう考えると「知識」の重要性がよく分かると思います。以前も話しましたが、ここでの「知識」というのは本から得たものやセミナーや勉強会などで得たものの事ではありません。学んだだけであれば「ただの情報」です。その「学んで得た情報」を仕事に活かすことを「知識」というのです。

そういう面で「知識を仕事に適用することで生産性が向上する」というマネジメントが必要であり、会社経営だけでなく先ほどの「雨乞い」の話ではないですが、技術の向上や品質改良などすべての面で活かされているのです。

私たちの時代は「雨乞い」は主流ではありませんが、かつては水不足の解消などにとっては主流な方法だったのです。そこから「知識を仕事に適用する」事によって「産業革命」が起こり、「知識を道具に適用する事」で「生産性革命」となり、現在では「知識を知識に適用する」という「マネジメント革命」という時代になったのです。

 

マネジメントとイノベーション

 

「マネジメント」というと多くの人は「大企業」をイメージすると思いますが、当然、マネジメントが必要なのは大企業だけではありません。二人以上の人が働く仕組みを「組織」と言いますが、規模や内容に関係なくマネジメントは必要なのです。よく「マネジメントとイノベーションのどちらを優先するべきか」という話がありますが、「表裏一体」のような関係でどちらも大事なのです。イノベーションとは一般的には「技術革新」や「技術開発」という事になりますが、イノベーションとは「新しい経済価値を生み出す活動全般」を指しますので、「商品のサービスの開発」や「新しい市場の開発」「顧客の創造」「業務改善や革新」なども含めるものです。イノベーションを単に技術開発や技術革新だけではなく、「新しい経済価値を生み出す活動全般」という見方をすれば「マネジメントとの表裏一体」というイメージが湧くと思います。

 

 

 

経営者・管理者の役割

 

一般的に「マネジメント」というと「管理、監督」などの意味になります。とは言え、管理や監督という言葉だけでは足りない部分が多いことは言うまでもない事ですので、経営者や管理者の役割について話してきます。

 

まず、「目的を果たすこと」です。会社は社会貢献するための組織ですので、「ただ存在してればよい」とか「ただ儲かればよい」というモノではありません。ですから「顧客のために何ができるか」という事を常に考え続ける必要があるのです。そうなってくると事業の目的の変化もあるでしょうし、それに伴い経営理念さえもイノベーションする必要になる時もあるのです。

そのようにして常に変化して行く経営環境などに対して経営者や管理者の役割というのは「目的を設定」して、一定期間でどのくらいまで到達できるかなどの「目標を設定する」という事になるのです。

「目的を果たす」という事の中には

・使命、目的、ビジョンを掲げ、それを達成するための経営方針、経営戦略を作成して、組織を作り、人を配置して仕組みを作る。

・「利益を上げる」という事が他の組織と「会社」の唯一の違いであることから「利益を上げ続ける」という事も必要です。ボランティア団体などの「他の組織」との違いということです。

という事が含まれるのです。

 

他にも「働く環境を整える」という事も重要な役割です。機械であれば、スイッチを入れれば特に感情もなく淡々と作業をして行きますが、「人」は機械ではありませんのでスイッチを入れれば淡々と仕事をこなす。というワケには行きません。ですから社員がやる気を出すように「経済的、精神的な環境を整える」という必要があるのです。

また、仕事の道具や機械や機器、消耗品などが不足して仕事に影響が出ないように「物理的な環境を整える」という事も重要な役割になります。

 

マネジメントの変化

 

時代は常に変化しているものです。新しい技術の開発に日夜研究がされていますし、品質の改良なども常に進んでいます。ほんの数十年前までは、このように「一人一台パソコンが当たり前」のような時代ではありませんでしたし、車やバイクなどの「排ガスに対する取り組み」なども数十年前とは比べ物にならない程、変化して来ました。ですから「経営」においても時代と共に変化して行く事が求められるのです。もちろん「マネジメント」も不変のものではなく変化して行くものなのです。

マネジメントの過去の常識も現在の常識とは変わって来ているのです。それが次の「7つの変化」です。

1、過去の常識では「マネジメントは企業のものである」でしたが、現在では「マネジメントはすべての組織に適用される」となります。

2、過去の常識は「正しい組織構造は1つしかない」でしたが、現在は「組織構造は譲許や仕事によって異なる」

3、過去:「人をマネジメントする方法は一つ」現在:「マネジメントは対象によって使い分けられる」

4、過去:「技術と市場は分ける事ができない」現在:「技術は開発された市場から他の市場へ転用される」

5、過去:「マネジメントの範囲は企業の限定される」現在:「マネジメントは企業ではなく、経済連鎖(サプライズチェーン)全体の成果と仕事ぶりに焦点を合わせる」

6、過去:「マネジメントの対象は国内に限られる」現在:「マネジメントは国境ではなく、経済実態に影響される」

7、過去:「マネジメントの領域は企業の内部である」現在:「マネジメントは社外の成果に焦点を合わせる」

という事があげられるのです。

今、こうして「現在」と書いていることが、今後難燃化後には「過去」の事になっている可能性も大いにあるという事でもあるのです。

 

今回の動画は「学問のパワースポット」で孔子をお祀りしてる「湯島聖堂」です^^

 


【学問のパワースポット】湯島聖堂

 

ご覧いただいたすべての人が「マネジメント」を学び続け、極める事が出来ますように♪